居酒屋ジャズ効果……ジャズと和食のモダンな関係
最近、和食の居酒屋でBGMにジャズを流すのが流行っていると聞き、実際にいくつかの店を訪ねてみた。 「え? 和食にジャズ?」と驚かれたのはもはや過去のこと。今では和風の居酒屋でジャズが流れるのは、そう珍しいことではない。
和食もめん屋 |
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落ち着いた和風の店内にジャズが良く似合う |
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お話しを伺った
高橋栄一料理長 |
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東京都 新宿区高田馬場1-6-16 ユニオンビル B1
電 話:03(3232)1221/ 営 業:17時30分〜24時
休 日:年中無休
客席数:55席/ 客単価:約4000円/ 回転数:1.5回 |
高田馬場の駅の近くに、『和食もめん屋』という居酒屋がある。三年前にオープンしたこの店では、オーナーが大のジャズ好きということもあって、開店当時からBGMにはジャズを流している。店内では、懐かしい木の匂いとジャズ、やわらかなオレンジ色のスポット照明が、モダンでありながらも落ち着いた雰囲気を醸し出しているのである。
木のぬくもりを生かしたテーブルとフロアに、コンクリートの打ち放しの天井が、和風ロフト的な面白い空間を生んでいる。BGMに流れるジャズは、パット・メセニーやエリック・ドルフィー、グラント・グリーンなど、ジャズファンならではのオーナーが選んだCDの他に、有線放送のジャズ・チャンネルも流す。それ以外のチャンネルをいろいろ試してみたことがあるけれど、やはり店のBGMにはジャズがいちばん合うことに気づいたと、料理長の高梨栄一さんは語る。
「ジャズが流れていると、お客様もリラックスして食事を楽しめるし、従業員の仕事のリズムもよくなります。お客様も、特にジャズを熱心に聴くというタイプの人達ではないけれど、独特の落ち着いたムードを楽しんでいるようですね。ジャズが流れていると、若者もお年寄りも入りやすくなるようで、間口が広がります」と高梨さんは語る。
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