10人に1人は外国人という国際都市バンコクを支える摩可不思議な〈食〉パワー
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1、揚げ物、炒め物、炒め煮物ありとバリエーションに富んだオフィス街近くの屋台。この中から好きなものを1〜2種類選んでご飯の上にかけてもらう。1種類が大体20〜30バーツ。ご飯の値段は別に付加しないようだ。一皿40〜50バーツくらいがタイ人の平均的昼食の値段 |
昨年一年間にタイ王国を訪れた旅行者の数は865万1260人。前年比10・3%増で、その数は毎年着実に増えている。また内訳を見ると、日本人が106万4539人でダントツのトップ。続いて隣国のマレーシア、中国、シンガポール、台湾、香港などのアジア勢。イギリス、アメリカ、ドイツ、オーストラリア、フランスなどの国々がそれに続いている(タイ政府観光局調べ)。ちなみに、タイの人口は約6081万人。つまりタイでは10人に1人は外国人旅行者ということ。しかも首都バンコクにはビジネスでの滞在や在住外国人も多い。いかに国際的都市なのかがわかるだろう。
では、多くの外国人を惹きつけるこの都市の魅力とは何なのか?物価が安く観光名所もホテルも多く、交通の便もよくて比較的英語が通じる。加えて今や香港を凌ぐ格安航空券のメッカ。アジアへ向かうバックパッカーたちにとっては、旅の入り口としても中継地としても利用価値が高い。また、敬虔な仏教国でありながら売春王国としても世界的に有名。見事な寺院やタイ式マッサージ、ムエタイ、タイシルク、偽ブランド品、マリファナなど、良くも悪しくも名物は多い。それらをすべて呑み込んだような、隈雑でエネルギッシュなこの都市独特の雰囲気が好きだという人も大勢いるだろう。
だが理由は何であれ、ほとんどの人がバンコクという都市のもつ摩可不思議なパワーを、そのまま〈食〉の中にも感じ取り、より深くのめり込んでいくようだ。そう、何と言ってもこの国には世界に誇るタイ料理があり、屋台文化があるのだ。 |
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