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 2003.1.5  

 最近、“野菜のソムリエ”なる言葉を耳にしたことがないだろうか。 タレントの長谷川理恵さんが勉強していることが女性誌で話題になったり、ワイドショーなどでも取り上げられている資格として、ユニークかつ 斬新なものとして今、注目を集め始めているのである。 さて、この資格の意義や誕生した背景はいかなるものなのだろうか?

岸朝子氏が名誉会長を務める
"日本ベジタブル&フルーツマイスター協会"発足

日本ベジタブル&フルーツマイスター
協会 名誉会長 岸朝子氏

  野菜ソムリエの養成講座を主催しているのは、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会。

 「よく野菜のソムリエと言われていますが、正式名称は『ベジタブル&フルーツマイスター』で、野菜と果 物のソムリエなんですよ」 と話すのは、日本ベジタブル&フルーツマイスター協会広報担当・高橋和友さん。
 同資格は3段階に分かれており、栄養学や青果物販売のプロモーション、青果 物に関する基礎知識などを習得するジュニアマイスター、食品表示や種苗など専門知識を習得するマイスター、さらに内容に応じて細分化されたシニアマイスターがある。

 2002年12月現在で、ジュニアマイスターコースおよびマイスターコースの受講生は147名。
 2003年3月には第1回の検定試験が予定されており、ここで初めてベジタブル&フルーツマイスターが誕生するというわけだ。
そもそも同協会の発足趣旨はどういったものなのだろうか。

 「野菜と果物の消費量が全体的に落ち込んでいます。
 そうした中で、青果物に関する様々な知識を消費者に提供できる人材を育成することで、青果 物の消費拡大はもちろん、安全で豊かな日本の食生活と食文化の発展に寄与したいと考えて、2001年10月に私どもの協会を設立いたしました」(前出・高橋さん)。

 同協会はフードジャーナリストは中心になって構成されており、名誉会長には『料理の鉄人』などでもおなじみの食生活ジャーナリスト岸朝子氏が就任。また、協賛企業としてシダックス株式会社、 株式会社ヴィドフランスといった大手飲食チェーンのほか、東京築地青果 株式会社や 株式会社インフォマート、長野県連合青果株式会社など青果 物の卸・流通会社も名を連ねている。

ジュニアマイスターコースの授業風景

 こういった背景から、ベジタブル&フルーツマイスターは消費者と生産者のパイプ役的な存在になることを期待されている。
 その活躍フィールドとしては、例えばスーパーの生鮮食料品担当などが予想されるという。

 「販売者としては顧客のニーズを理解し、さらに 『この○○産の野菜はこう調理したら美味しいですよ』などというふうに、具体的に提案できるというところで青果 物の売上増進が期待できるのではないでしょうか」(前出・高橋さん)。ただし、現在の受講生は主婦など、あくまで消費者の立場で参加している人が大半(9割以上が20〜30代の女性)である。

 
 

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