2003.6.7 |
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話題の巨大エンターテイメントレストラン「キリストン・カフェ」「ブッツトリックバー」「あほぼん寺」等を運営するユージー・グローイングアップ。
その代表取締役社長を務める宇都宮氏は、 人の心を射抜くほどの強い視線と、お店にヤクザが来ても 屈しない強靭な精神、海外旅行へ行くと お店の運営を心配して、50万円もの電話代をかけるほどの
繊細な神経を併せ持つ人物である。
昨年度、"私のような無学の人間でも成功することができる"と考え、 元気のない日本人へエールを贈る著書「日本人にアホはおらん」を出版。 「商売はケンカや」と語る宇都宮氏が提唱する、
"個人商店主義"を実践した成功談と、自らの半生を語って頂いた。 |
19歳でゴルフ会員権販売会社を設立、25歳で飲食業へ
● プロフィール
宇都宮 俊晴(うつのみや としはる)氏 |
株式会社ユージー・グローイングアップ 代表取締役社長。
1952年大阪生まれ。大学を中退し、19歳でゴルフ会員券販売会社を設立。 その後、モデルクラブの経営、ミニサロンの開業などを手掛ける。
1978年ミニサロンを廃業して大衆酒場「うつのみ屋」をオープンし、外食企業へと進出。
現在、「ブッツトリックバー」「エレファントカフェ」「キリストンカフェ」 「あほぼん寺」「恋のしずく」等、様々な 巨大エンターテイメントレストラン約40店を運営。
「宇都宮の法則」として"個人商店(自己完結)主義" を提唱。
オーナー自らがお客様の目線で考え、全ての従業員にオーナーの指示や考えを反映させる。
またインテリアの買い付けや、ワイン等の輸入、店舗設計や 施工等までを一括して行う自己完結システムを自ら実践し、成功させている。
現在、「200人の企業家育成のプロジェクト」と題して、お給料を貰いながら フードビジネスに関する経営ノウハウ等を、最長4年で修得させ、 プログラム終了後に独立させる企業家を募集するなど、ビジネスの幅を広げている。
2002年、講談社より著書「日本人にアホはおらん!」を出版。 |
大学をわずか半年で中退し、大阪から東京へ上京。
若干19歳で、ゴルフ会員権販売会社を設立した宇都宮氏。
自らに、一日500件のアポ取りの電話をかけることを課し、 スーツがよれよれになるほど歩き回って、ゴルフ会員権を 売りまくる。
宇都宮氏が提唱する「個人商店主義」のルーツは、 この辛い営業時代にある。 自分の会社だったからこそできたのだ、と 著書「日本人にアホはおらん」の中でも語っている。
その後、美人モデルの恋人をプロデュースするために モデルクラブの設立などを経て、ミニサロンの運営を 手掛けるようになったという。
ミニサロンは、11店舗を運営するまでとなり、 大成功を収めて、大儲けしたという。
とはいっても、ミニサロンの運営は ヤクザが怒鳴り込んできたり、ホステスのヒモと客との争いなど 毎日がトラブルの連続だった。
そんなあるとき警官が、店に客としてきた際に 料金を踏み倒して帰ってしまった。
これに激怒した宇都宮氏は、朝日や毎日、日経などの大新聞5紙に 警察の行為を告発した。
取材に来るのを待っていたが、なんと自分が留置所へ入れられる羽目に。
容疑は「無許可名義貸し」。宇都宮氏個人の名義で営業許可を 取っていたが、会社組織にしたときに変更を届けなかったからという 理由である。
21日間の拘留生活の後に釈放されたが、宇都宮氏は留置所の中で、 ずっと考え事をしていた。 |
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取材・執筆 「飲・食・店」新聞フードリンクニュース編集長 石田
千代 2003年6月4日 |