2005.5.22

『麺喰王国』閉館で転機を迎えたラーメン・コンプレックス

 渋谷の中心部、ちとせ会館にあったラーメン・コンプレックス「麺喰王国」が、2月末で閉館した。苦戦を伝えられてはいたが、全国の行列必至の名店ばかりを8店集積させて鳴り物入りでスタートしただけに、業界に与えるショックも大きかったのではないか。ラーメン関係者からは「ラーメンバブルは終わった」、あるいは「ラーメン・コンプレックスは今、どこが閉鎖されても驚かない」といった声まで聞かれるようになった。
ラーメンのマーケットにいかなる異変が起こっているのか、探ってみた。
名古屋麺屋横丁
渋谷のど真ん中「麺喰王国」が閉館に追い込まれた
ラーメンなら繁盛する不敗神話はなぜ形成されたか

撤退した店舗が埋まらない施設やコンセプト変更も

フードテーマパークは単なる飲食集合施設ではない

ラーメンばかりの注文が多いのにナムコも困惑

土地柄を熟考しないとテーマパークは失敗する

潜在的なニーズまでをくみ取って企画ができるか
「品達」では「なんつッ亭」ばかりに人気が集中か
取材・執筆  長浜淳之介 2005年05月22日

長浜 淳之介(ながはまじゅんのすけ)
フリージャーナリスト
兵庫県生まれ。同志社大学法学部卒業。出版社、業界紙の編集者、編集記者を経て、フリーのライター、編集者として独立。ニュービジネス、ニューマーケット、トレンドをつくり出す人と街、商品及び店舗の動向に関心を抱いている。フォーカスする分野は、飲食をはじめとする生活産業、ITを含むベンチャー・新規事業。最近はスローライフを会得すべく、国内・海外の田舎暮らし、歴史エッセーの分野も手掛けている。
共著に「図解ICタグビジネスのすべて」、プロデュースした書籍に「英国パブ浪漫」などがある。