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2006.1.20
米国産牛 atom heart mother

アメリカ重視の小泉外交のためか、アメリカの度重なる要請を受けて、北米からの牛肉輸入が再開された。しかし、1月20日夕方には中川農相は成田空港に到着した米国産牛肉に、除去が義務づけられている特定危険部位(SRM)の脊柱(せきちゅう)が混入していたと発表。その後再び全面禁止する方針を固めた。調査機関やマスコミ各社が消費者に行った調査では、「アメリカ産牛肉は不安」という人が、大勢を占めていることが判明していることもあり、飲食業界もスーパーも、多くの企業がアメリカ産の牛肉を売ることに慎重。独自にトレーサビリティ(生産・流通の履歴)を検証して輸入しようという動きも出てきているなど、しばらくは混乱が続きそうだ。

・政府は20日、輸入された米国産牛肉に、BSE(牛海綿状脳症)の病原体が蓄積しやすい特定危険部位の脊柱(せきちゅう)が混入していたため、12月に再開したばかりの輸入を、再び全面禁止する方針を決めました。当記事は1月19日までに取材した内容で構成されていますので、ご了承下さい。

米産牛肉輸入解禁を読み解くポイント
調達を急ぐ「吉野家」だが、再開時期は確定できず
「すき家」は安全性に問題ありと導入を全面否定
1年後の再開をメドに、「松屋」は現実的に行動
焼肉業界では消費者に産地を選ばせる方式も検討
ファミレス大手2社はアメリカ牛に冷やかな対応
流通大手は慎重。中小スーパーでは業者選別の動き
消費者は内心、アメリカ牛のBSE感染を疑っている

取材・執筆 長浜淳之介  2006年1月20日

長浜 淳之介(ながはまじゅんのすけ)
フリージャーナリスト
兵庫県生まれ。同志社大学法学部卒業。出版社、業界紙の編集者、編集記者を経て、フリーのライター、編集者として独立。ニュービジネス、ニューマーケット、トレンドをつくり出す人と街、商品及び店舗の動向に関心を抱いている。フォーカスする分野は、飲食をはじめとする生活産業、ITを含むベンチャー・新規事業。最近はスローライフを会得すべく、国内・海外の田舎暮らし、歴史エッセーの分野も手掛けている。
共著に「図解ICタグビジネスのすべて」、プロデュースした書籍に「英国パブ浪漫」などがある。

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