フードリンクレポート
ミシュランの選んだ目利きディベロッパー、レストラン運営会社とは?
神田明神へヒット祈願に参拝したミシュラン一行
・東京で最も旨い寿司を食べるなら銀座に行くのが一番
すでにマスコミ各社の発表したように「ミシュランガイド東京2008」でセレクションに挙がった店は、3つ星8店、2つ星25店、1つ星117店。累計で191個の星は、パリ、ニューヨーク、ロンドンなど今までミシュランがリサーチしてきたどの都市よりも多く、ミシュラン的には世界で最もグルメな都市は現時点では東京ということになった。うち60%以上が日本料理の店が占め、残りの約40%はフランス料理を筆頭にイタリア料理、スペイン料理、中華料理の店などが選ばれている。
このセレクションについてはさまざまな批判があり、後述するようにミシュラン側も初めてガイドを出す都市なので、できる範囲でセレクトしたことを認めている。が、1900年フランスで発売されて以来、108年もの歴史を持ち、世界22カ国をカバーする権威あるグルメ本が、“世界標準の舌”で選んだ店には違いないのであるから、1つの見方として傾聴には値するのではないだろうか。
そうした前提に立って、星を獲得した店をまず地区ごとに勘定してみると、興味深いことがわかってきた。
◎地域別星獲得数順位
1位 43 銀座
1位 43 麻布十番・西麻布・東麻布・南麻布・元麻布・六本木
3位 11 神楽坂・納戸町・若宮町
4位 9 赤坂
5位 8 神宮前、愛宕・芝公園・虎ノ門・三田
後述するように「ミシュランガイド東京2008」ではミシュラン調査員も、23区全域のレストランをまわりきることができず、品川、渋谷、新宿、中央、千代田、豊島、港、目黒の8区に限定した掲載である。従って、名店が多数ありそうな台東、墨田、世田谷、大田など15の区は来年以降の掲載となる。
それでも、台東を除く都心部は押さえられているので、ミシュラン的に見た東京の中のグルメ街はどこなのかは、判断できるだろう。
その結果は、銀座と麻布十番・西麻布・東麻布・南麻布・元麻布・六本木が43個の同点で1位となった。銀座の1位は意外でも何でもないが、六本木を中心とする地区のレベルアップが非常に大きいように思う。銀座からは、小十(日本料理)、すきや橋
次郎(日本料理 寿司)、鮨 水谷(日本料理 寿司)、ロオジエ(フランス料理)の4店が3つ星を獲得。さわ田(日本料理
寿司)、鮨 かねさか(日本料理 寿司)の2店が2つ星を獲得した。
星獲得店の業種はあらゆる分野にわたっているが、特に寿司の名店中の名店が多いのが、銀座の特徴である。1つ星にも、久兵衛、すし
おおの、青空といった寿司屋が名を連ねている。
全文(有料会員専用)の見出し
・中華料理とイタリアンなら六本木周辺地区がメッカ
・商業施設最多の6個の星を獲得した六本木ヒルズ
・ディベロッパー別では森ビルの9個の星獲得が最多
・三井不動産は日本橋と銀座の商業施設で星を量産
・飲食企業別ではフォーシーズとひらまつがトップ
・グラナダは飲食ベンチャーで唯一3つ星を獲得
・ミシュラン効果で売り上げが伸び国際化が進む
・読者の視点で公正中立にセレクトしたミシュラン
・素材に対するこだわりが際立つ東京のレストラン
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