編集部の気になる商品とお店

第50回 2004年10月03日

モノトーンの店内で頂くフレッシュフルーツカクテル
「BAR 霞町 嵐」
店長の北添智之氏
西麻布で人気のショットバーといえば嵐。
地下をもぐる一見わかりにくいが西麻布らしい隠れ家的な場所に存在する。
カウンター席のバックヤードの白い壁と棚に並ぶのは全てカラフルなリキュール。
もちろんウイスキーや人気のシングルモルトなども揃えてあるが、そういったボトルは全てカウンターの下に
収納しており、全体の雰囲気をこわさない工夫がなされている。

こちらのバーをデザイナーしたのは、石川純夫氏。バー嵐の他、きえんきえら(白金)、土火土火(西麻布)、カルミネ・エドキャノ(新宿)等のデザインも手掛け、木造在来工法や、民家移築のデザインを得意とする人物だ。

嵐店内
シックなテーブル席

店内はカウンター席のほか、黒い壁に白いソファ席の個室などもあり一人でもカップルでも、グループ客でも可能という幅広い客層。
会社員やOLもいるが、デザイナーなどいわゆるクリエイターと言われる職種もかなり多く訪れる。オジサマと若い女性の合コングループを行っていた場面に遭遇したこともあり、うるさく騒ぐことはできないが、銀座のオーセンティックバーほどかしこまらずに楽しむことが可能だ。

こちらを訪れたら是非オーダーしたいのがフルーツカクテル。
特に、フレッシュフルーツを使用しジンやラム、ウォッカなどのホワイトスピリッツを加えて、ボストンシェーカーで作るフルーツマティーニのおいしさには定評がある。フルーツマティーニは、アメリカを中心に人気が出たマティーニの新スタイル。
こういったカラフルなマティーニは、ハリウッド映画などにもしばしば登場している。アメリカで火がつき、日本でも大人気のドラマ「セックスアンドザシティ」では、出演者がお友達同士でおしゃべりする場面にしばしばコスモポリタンマティーニが小道具として使用され、彼女達のファッションと共に注目される結果となった。

オリジナルカクテルは、全てバーテンダーの北添智之氏(タイトル横写真)が考案。早速秋らしいフルーツを使用したカクテルを頂くことにした。1品目は、洋梨を潰しグレープフルーツ、タンカレージンを使用したベルマティーニ。巨峰のカクテルは、巨峰を皮ごと潰してリンゴジュースとバカルディ・ホワイトラムを加えたロングカクテル。
色も美しく、果物の香りがふわりと口の中に広がる。バーの楽しみ方はいろいろあり、特に男性はお気に入りの銘柄のウイスキーをロックでオーダーする人も多いだろう。
しかしこういったバーテンダーのシェーキングを眺めながらショートカクテルをオーダーするのもバーで楽しむ醍醐味ではないかと実感する。

腕を振るうバーテンダー シェイクして出来上がり フルーツのカクテル

カクテルを作る
若手バーテンダー太田さん

色香り鮮やかな
フルーツを使ったカクテル

ベルマティーニ(左)と
巨峰のカクテル(右)

果物はその季節の旬のものを使用するが、取材した日は徳島産のすだちが、竹かごの中に山盛りにディスプレイしてあった。先日までは、嵐のオーナーである北添氏が宮崎県出身ということで手に入った関東では珍しい平兵衛(へべず)という宮崎特産のすだちに似た柑橘類を使用していたそうだ。
酸味が強い果物は、カクテルとしても作りやすく、甘みの調整もしやすい。見かけたら是非一度試してみたい。

嵐カウンター全景
石川純夫デザインのカウンター

嵐のスタッフは、北添氏をはじめとしてみな若く、きさくで楽しいバーテンダーばかり。
北添氏はしばしば雑誌や、TV出演の依頼がくるそうだが、オリジナルカクテル考案の腕前の確かさの他にも、彫りの深い印象的な顔立ちや、西麻布界隈のバーテンダーのネットワークの広さなども、マスコミに取り上げられる要因となるのではないだろうか。

モノトーンの店内で、フルーティなカクテルを楽しむ。
魅力的なスタッフとのおしゃべりが一層カクテルのおいしさを引き立ててくれるはずだ。

取材・執筆 本誌編集部 石田千代 2004年10月3日

Bar 霞町 嵐
住所 〒106-0031 東京都港区西麻布3-23-14 内田邸B1F>>地図
電話 03-5772-8811
営業時間 18:00〜6:00(日祝〜3:00)無休(完全)
web site --
備考 カクテル 1杯¥1200〜
チャージ カウンター席10%、ソファ席15%。

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