フードリンクレポート


<サポーターレポート>
首都圏の焼酎ユーザーを刺激する!
麦焼酎のルーツ、壱岐焼酎「壱岐っ子」。
壱岐焼酎協業組合

2008.4.4
麦焼酎のなかで最も歴史の古い壱岐焼酎。その伝統製法で作られた「壱岐っ子」が、東京の神田、新橋、上野で取扱飲食店の開拓活動を始めた。飽和状況に近づく焼酎ブームに、新ジャンル「壱岐焼酎」が刺激を与えようとしている。


壱岐焼酎「壱岐っ子」

1995年、産地指定

 壱岐は博多港から高速艇で約1時間の玄界灘に浮かぶ、長崎県の小島。その島で16世紀頃に大陸から伝わった蒸留方法を活かして、当時、課税の厳しかった米ではなく、麦で作ったのが起源。麦焼酎のルーツと言われている。

佐賀県壱岐市

 WTO世界貿易機構で原産地呼称の保護制度であるトリプス協定により、沖縄県の「琉球泡盛」、熊本県の「球磨焼酎」とともに、1995年に保護指定を受けた。海外の「スコッチ」、「コニャック」、「シャンパン」などと同じ。

産地指定

「壱岐焼酎」と呼ばれるための条件は、
1) 原料は大麦2/3、米1/3の割合で醸造。
2) 壱岐島内の水を使って仕込む。
3) 壱岐島内で蒸留・容器詰めを行う。

 味は、麦だけでなく米麹を使うことで奥行きや幅のある味わいが特徴。


「壱岐っ子」は伝統製法、かつ、クセのない味

 明治以後、壱岐には55の焼酎メーカーがあり、内6社が結成して1984年に創業したのが、壱岐焼酎協業組合。そして、翌85年に初の協業商品「壱岐っ子」を生み出す。

「壱岐っ子」は伝統製法に加え、新技術の減圧蒸留を採用し、さわやかな味と香りを引き出した。酵母は蒸留所内で培養した自家製酵母。水は、玄武岩で磨かれた地下130メートルの自然水を使用。クセがなく、気品高い麦の香りが楽しめる。焼酎マニアだけでなく、女性にも飲みやすい味。2007年にはモンドセレクション銀賞を受賞した。

 ラベルは、壱岐生まれの世界的イラストレーター、長岡秀星氏のイラストを起用。青い目の女性の顔と、古くから大陸より日本への文化伝来の中間点として栄えた壱岐を象徴する帆船とが印象的。


壱岐焼酎協業組合 工場


首都圏の焼酎ユーザーにも楽しんで欲しい

「壱岐焼酎」は長い歴史があるにもかかわらず、2007年で全焼酎市場の1%にも満たない。焼酎ブームにもかかわらず、ほとんど知られていない状況だ。

 そこで、メーカーである壱岐焼酎協業組合は立ち上がり、首都圏での販売活動を本年4月から強化する。特に、神田、新橋、上野の焼酎居酒屋の多い3エリアに集中し、45店舗での新規扱い店を作ることを目標にしている。販売するためのキャンペーンも用意している。

 ブームがピークを越えた感のある焼酎市場。今回のブームで焼酎ファンは一気に拡大した。「壱岐焼酎」という新たな提案で、既存ブランドに飽きた焼酎ファンに刺激を与えることができそうだ。

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壱岐焼酎協業組合の商品



壱岐焼酎協業組合 http://www.ikikko.jp/
長崎県壱岐市芦辺町湯岳本村触520
電話 0920-45-2111

【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2008年4月3日執筆