2002.11.24 |

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1990年代後半に日本に上陸以来、好調に業績を伸ばしてきたシアトル系コーヒ−チェーン各社が、カフェブーム終焉とともに転機を迎えている。スターバックスコーヒージャパンは2003年3月期の業績が赤字に転落する見通
しとなり、「タリーズ」を展開するフードエックス・グローブは、フランチャイズ店開拓に関してアウトソーシングを行っていたベンチャー・リンクとの業務提携を解消した。シアトル系コーヒーチェーンに、いったい今、何が起こっているのかを探ってみた。 |
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「スターバックス」既存店2ケタ減収で、
まさかの赤字転落
カフェブームの終息は、ついに「スターバックス」の看板をも揺るがすほどの激震となっているのか。
スターバックスコーヒージャパンの2003年3月期9月中間決算は、売上高274億円(前年同期比21.5%増)となったものの、経常利益6億円(同36.6%減)、最終利益は2億円(同54.9%減)と大幅な減益となった。
11月6日に発表された通期の業績予想では、売上高は従来予想していた620億円から56
0 億円に下方修正、経常損益にいたっては従来予想していた22億円の黒字から、なんと1億9000万円の赤字に転落する見込みとなっている。ちなみに2002年3月期は16億3300万円と大幅な黒字を計上していた。
目下、同社の株は6日以降、売り込まれており、同日2万1200円あった株価は、20日現在、1万2000円まで下落した。約1年前のナスダックジャパン上場時には7万円近くあったものが、連日の上場来安値更新で、いまや急落している。あたかも、バブル崩壊時の仕手株やITバブル崩壊時のソフトバンクなどIT関連株の動き、「ユニクロ」の凋落などを想起させる状況になっている。
業績が悪化してきた要因は、既存店売上高の思わぬ不振である。中間決算報告では既存店の増収率はマイナス6〜7%程度の減収と予想していた。ところが、実際には14%の減収、10月には18%の減収とさらに悪化している。
しかし、東京都内の「スターバックス」の各店舗を見る限り、一時ほどではないものの、概して混み合っており、この会社のどこが不振なのかと思えてくる。いったい、どうしてしまったのか。
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