・郷土料理強し。牛たん利久が男性客を一手に集める
7階は「Selected Dining」と題して、3店の専門店が入っている。
7階レストラン街 手前から、「韓韓市場」、「すしつね匠」、「利久」。
韓国料理「韓韓市場」はリンクルーによる韓国屋台料理店で、韓国に行ったような雰囲気と、極薄の豚バラ肉を焼き上げレタスをかぶせて蒸しサンチュに包んで食べる、テペサムギョプサルが売り。ランチではスンドゥブが5種類提供される。ランチの単価900円、ディナーの単価3500円という店だ。銀座に次ぐ2店目である。
リンクルーの「韓韓市場」。
「すしつね匠」は寿司常による、寿司と旬の和食の店で、この業態では3店目。ランチは1500円ほど、ディナー3000〜4000円といった感じの店だ。
「すしつね匠」。
「すしつね匠」 ランチ・天ぷら御膳 1764円。
「牛たん炭焼 利久」は仙台を代表する人気牛たん店で、関東では埼玉県越谷市のイオンレイクタウン店に次ぐ2店目。東京では初出店だ。イオンレイクタウンでも人気が高いが、「エソラ池袋」でも行列が目立つ店の1つだ。全般に女性ばかりが多いこの商業施設のレストランの中で、男性が多い唯一の店ではないだろうか。定番の牛たん定食は麦飯とテールスープ付きで1575円。この7階は「牛たん炭焼 利久」が一歩リードで、人の入りも順調といったところだ。
男性客に人気の「利久」。
8階は9階にメゾネットタイプの客席を持つ、「Lounge by the sky」と呼ばれるゾーンは、接待、会食、デートに予約したくなるような3店ということで、やや価格の高い個室付きのソシアル・ダイニングが入っている。
「ジム・トンプソンズ・テーブル・タイランド」は、タイから招いた一流シェフによるヘルシーな野菜、新鮮な魚介類などこだわりの食材を使ったタイ料理店だ。銀座マロニエゲート、赤坂サカスに次ぐ3店目。ランチはビュッフェになっていて平日1500円、休日1800円で、12種類ほどの料理が提供されている。ディナーのコースは2800円から、飲み放題付きで4800円からだが、単品のタイ風焼きそば、チャーハンなら1350円。経営はミュープランニングアンドオペレーターズ。
「ジム・トンプソンズ・テーブル・タイランド」 ファサード。
「ジム・トンプソンズ・テーブル・タイランド」 店内。
「和食賛美あやの」は土鍋炊きご飯と和食のカジュアル割烹。旅館を彷彿させる落ち着いた空間が提案されている。ランチ1200円、ディナー5000円が目安の店だ。ビー・ワイ・オーの新業態店である。
「和食賛美あやの」。ビー・ワイ・オーの新業態。
「キチリ・リラックス・アンド・ダイン」は、きちりによるカジュアルダイニングであるが、この店については後述したい。
3店とも実績ある会社の意欲的な店が並んでいるが、商業施設でも夜景を含めて夜の需要を考えた店であるためか、予約殺到とまではなっていないようだ。
「キチリ・リラックス・アンド・ダイン」 ファサード。
レストランフロアー全般に言うと、一番下の6階がダントツで賑わっていて、上になるほど客数が少ない印象がある。また、女性比率が非常に高く、男性客は「牛たん炭焼 利久」に集中し、長い行列をなしている。この現状から、カップル需要、男性需要をいかに8階レストランに喚起できるかが重要になってくるように思う。
なお、カフェ「カフェ・ドゥ・エソラ」が4階にある。ドトール・日レスホールディングス傘下のD&Nカフェレストランが経営し69席ある。ドトールの飲料のノウハウと日本レストランシステムの食事のノウハウを融合したというから、お手並み拝見である。夜はお酒も提供する。D&Nカフェレストランが設立されたのは2008年10月。こうして、具体的に新業態が形になったのは大きな前進だ。今後カフェ戦線で活躍できるか、実験店舗となるだろう。コーヒー350円〜、オムライス880円など。
「カフェ・ドゥ・エソラ」 外観。ドトール・日レスホールディングス傘下のD&Nカフェレストランが経営。
「カフェ・ドゥ・エソラ」のセットメニュー。
今回「エチカ池袋」の新ゾーンにオープンした、セルフ式カフェ「パティオ・ドゥ・メトロ」もD&Nカフェレストランの経営。席数55席で、パニーニなどのフードも提供する。同社の意欲を感じる出店である。コーヒー250円〜、パニーニ380円〜。
エチカの「パティオ・ドゥ・メトロ」もD&Nカフェレストランの経営。