
・アメブロ、ミクシィにもツイッター類似のサービスがある
「ツイッター」に類似したミニブログのサービスもさまざまに始まっている。
ベンチャーリパブリックが2009年8月に一般公開した「イマイル」は、携帯電話向けのミニブログだ。現在はパソコン対応していないが、近々使えるようにする予定とのこと。
「イマイル」の特徴は写真とコメント付きで投稿することで、かつGPSに対応している。投稿されたつぶやきは、RSS的に新しい順に表示される。また、全国の地名で検索できる機能があり、たとえば「東京都港区西麻布4丁目」で検索すれば、該当地域の写真付きコメントが閲覧できる。
見るだけなら会員登録をしなくても誰でも見ることができ、街の案内にもなり、旅行ガイドにもなる面白いツールだ。

イマイルのトップページと写真投稿ページ。
イマイルQRコード
「イマイル」は「ツイッター」に比べても、レストランなど食に関する投稿が多く、普及してくれば飲食業にとって強い味方になる可能性がある、メディアである。
「今投稿されているので多いのは、『西麻布のどこどこのケーキ屋さんで3日間ケーキが20%オフだよ』という記事に対して別の人が、『こんなケーキが食べたいと思って来たけど、今の混雑具合は30分待ち』と返したり、といった感じです。お店の人が地域の人に、こんなセールスをしますよと投稿してもいいのです」(ベンチャーリパブリック広報・橋迫亮氏)。
レストランも地域密着性が高い業種だから、地域の人に向けて、「今こんなフェアを開催しています」、「今日は特別な食材が入りました」といったような、告知のつぶやきを発すると効果がありそうだ。
「求人にも使えるかもしれません。街角のお店が1人、2人のアルバイトを募集するのに、広告費をかけたくないでしょう。そういう時に、『うちの店で働いてみませんか。時給は幾らで、週に何回、この時間帯で働いてください』とつぶやけばいいでしょう」(橋迫氏)。
「イマイル」は個人的なブログとは違って、一種の地域別投稿集。それだけに普及してくれば、求人もブログで告知するより、地域に効果的に知らしめることができる可能性がある。
現状は知名度がまだ低いので、普及に全力を挙げている段階という。
一方、サイバーエージェントは140字まで写真付きで投稿できる、「ツイッター」と同様な機能の「アメーバなう」を2009年12月8日より、サービス開始している。パソコンでも携帯電話でも、インターネットにつながっていれば使えるミニブログである。ただし現状では位置情報は入れられない。
サービスが始まったばかりの「アメーバなう」であるが、サイバーエージェントの運営する「アメブロ」は、ブログでは日本最大のユーザー数700万人を有している。「ツイッター」でもブログの更新を告知するつぶやきが多いが、特に「アメブロ」を使っている人は「アメーバなう」を併用すると、ブログのアクセスアップに役立つのではないだろうか。
「アメーバなう」を利用するには「アメーバ」に登録する必要があり、会員になれば「アメブロ」、「アメーバなう」、「セカンドライフ」のような仮想現実である「アメーバピグ」と、3つのサービスが利用できる。
「アメブロ」の特徴の1つに「アメンバー」という制度があり、ブログ運営者が承認した人のみが読める記事を書くことができる。一種のSNS的な要素が盛り込まれていて、「アメンバー」限定記事は一般の人は読めない。たまにブログはコメント欄が荒れて炎上することがあるが、安心感を担保していると言えよう。
「アメンバー」限定ではない一般記事のコメントについては、誰でも入れられる、運営者の承認を経た後で入れられる、コメントを受け付けないと、3つより選択できる。トラックバック機能については、一時期クリックするとアダルトサイトにつながってしまうようなスパムが頻発したため、「アメブロ」に限らずブログ全体に、もうあまり使われなくなっている。
「アメブロ」のユーザーは女性が多く、年齢的にも10代から30代が中心と若い。絵文字を多用した書き込みも多く、特に芸能人が多く使っている。「アメーバなう」を始めるなら、そこを意識しておいたほうがいいだろう。
「『アメーバなう』は芸能人の使い方を見ていると、日常生活でおしゃべりする感覚に近いですね。モーニング娘。の人が『昨日飲み過ぎた』とつぶやいたら、別のメンバーが『もうトシなんだから飲み過ぎに注意しなよ』と突っ込みを入れるといった感じですね」(サイバーエージェント・アメーバプロモーション室 坂下由貴子広報ディレクター)。
写真に加えて絵文字が使えるのが、「アメーバなう」なので、飲食店ではファーストフードやスイーツを中心に売っていきたい、若い女性向けの店にはいいかもしれない。
「『美術館に来ました』とか、『おなかがすいた』のような思ったことを発信する感じです。飲食店が使うのでしたら、即時性がありますから、『アメーバなう』はお店の店頭でセールスをやっている雰囲気に近いです。それに対してブログはチラシに近いのだと思います。たとえば朝に『今日、おいしいサンマが入っています』とつぶやけば、気になった人が行く。急にキャンセルが入った場合『20%オフで提供します』とつぶやけば、近くに居る人が予約を入れるというような使い方ができるでしょう。近場の人が対象ですね」(同)。
ブログがチラシのようなものなら、つぶやき型ミニブログは店頭のセールス、呼び込みに近いという指摘は面白い。ホームページはテレビや雑誌の広告、「ぐるなび」のようなグルメサイトは、街頭で配られるクーポン付きフリーペーパーに近いのだろうか。
今までのリアルなプロモーションに対して、さまざまなバーチャルなプロモーションのツールが登場し、使い分けられる時代になったということだろう。
SNSの中でも、つぶやき型ミニブログのサービスが始まっている。
1858 万人と日本最大級の会員を持つSNSの「ミクシィ」を展開するミクシィでは、150字まででつぶやける「ミクシィボイス」を2009年9月より運用している。

ミクシィにも、ミクシィボイスというツイッターに似たサービスがある。画面左上、プロフィールと日記を書くに挟まれた部分に表示されている。
「ミクシィの場合は普段から顔見知りの友達同士が、ネットでもコミュニケーションを取っている面が強いです。ブログやアプリと同じく、コミュニケーションのインフラの1つですね。『ミクシィボイス』は携帯電話との相性が高いツールだと思っていまして、外出先からでもふと思ったことをつぶやいていただくというイメージです」(ミクシィ広報)。
「ミクシィ」は承認を経て「マイミクシィ(マイミク)」に登録された友達と、コミュニケーションを取るのが基本で、閉じた体系のコミュニケーションだ。ブログもミクシィの会員でなければ読むことができず、友人の間だけで公開する設定もできる。
「マイミクシィ」は一部芸能人、著名人を除いて上限1000人までという制限が設けられているが、会員の平均「マイミクシィ」の人数は25人だそうだ。基本的に「ミクシィボイス」はその25人に対して発する、少人数のリアルな友達の間で楽しむ、コミュニケーションツールと考えていい。
飲食店でも「ミクシィ」内に、ファンコミュニティを作っているところも多い。「ミクシィボイス」はあくまでその中で、スペシャルな人向けの至近なキャンペーン情報、ブログ更新、本日のお勧めなどをつぶやく、といった使い方をしていくのが正解なのだろう。
1673万人の会員を持つSNSの「グリー」も「ミクシィ」と同様に、09年10月より「ひとこと」という140字まででつぶやけるツールのサービスを開始している。
「ミクシィ」との違いは、「グリー」のユーザーの個人ホームページが時系列で「ツイッター」的に表示されることで、全体にブログよりも「ひとこと」のほうが中心に変わっている。

グリー トップページ http://gree.jp/?action=login

グリーが参考にしたと言われるアメリカで急成長中のSNS、フェイスブック。ホームページがツイッターのようにタイムライン表示。グリーも表示方法は同じ。
というよりも「ひとこと」もブログも写真・動画もすべてが、タイムラインに並ぶように設計されていて、「ツイッター」との連携も可能だ。つまり設定すれば「ツイッター」に投稿したつぶやきが、そのまま「グリー」のタイムラインに表示されるのだ。「グリー」にコミュニティがあり、外部の人にも情報を伝えたい時に、活用できそうだ。
また、ユーザー層も「ミクシィ」が20代、30代中心で男女比では女性がやや多いのに対し、「グリー」は30代、40代が中心と年齢層がやや高い。男女比は半々だそうだ。
そのほか、ミニブログのサービスは、はてなが提供している「はてなハイク」は全角85文字まで入力できる。ファインアーク「タイムログ」、モバイルファクトリー「ワッサー」も「ツイッター」と同種のもので、これら日本発ミニブログは感覚的に使いやすく工夫されている。

はてなハイク トップページ http://h.hatena.ne.jp/

タイムログ トップページ http://timelog.jp/

ワッサー http://wassr.jp/
海外でもフィンランド発で「グーグル」と関係が深い「ジャイク(Jaiku)」などのミニブログがあり、世の中に「ツイッター」しかないわけではない。もっと使いやすいものもある。