フードリンクレポート


FCオーナーではなく“ブランディングパートナー”と共にブランドを育てる。
クレープ業界の革命“とろけるクレープ”で世界征服! 
株式会社モミアンドトイ・エンターテイメント(7−2)

2010.2.23
“とろけるクレープ”をブランドにクレープ業界で大躍進中の株式会社モミアンドトイ・エンターテイメント。会社設立からわずか5年足らずで52店舗のクレープ専門店「MOMI&TOY'S(モミアンドトイズ)」を展開、昨年には初めての海外進出となる台湾への出店も果たす。従来のフランチャイズの概念を取り払い、ブランディングパートナーと呼ぶ外部パートナーとの出店戦略。とろけるような食感とブーケのようなビジュアルのクレープ。この不況下でもますます勢いに乗る同社の成功の秘密に迫る。7回シリーズの第2回目。


横浜駅直結の地下街に昨年12月オープンした横浜ザ・ダイヤモンド店。

FCオーナーではなく“ブランディングパートナー”と共にブランドを育てる

 現在店舗数は、台湾の2店舗を含めて52店舗。そのうち、半数以上の28店舗がいわゆるフランチャイズの店舗だ。しかし、同社では、フランチャイズという言葉は使わない。“ブランディングパートナー”と呼んでいる。それは、社外の経営者であっても、一つの同じブランドを一緒に育てていくパートナーであるという概念があるからだ。

 その考え方は、店舗立地を考える際にも現れる。ブランドを最適な形で広く展開していきたいという考えから、都心は直営店舗、本部の目が届きにくくなる郊外ではブランディングパートナーによる経営、とブランド展開ありきで決められていく。

 同社のHPを見てみると、ブランディングパートナー向けの説明の丁寧さに気付く。特に費用面の金額、シミュレーションは細かい。「他社に比べて情報開示度はかなり高いと思います。」と川上氏。「通常のフランチャイズ募集なら数字は詳細まで公開せず、ちょっとでも興味を持ってもらうことが優先。とにかく本部に問い合わせをしてもらい、資料を送ることで少しでも多く接点を持ち、その後で具体的な数字の話というのがやり方。でも、うちではあらかじめできるだけ情報を公開して、パートナー側に判断してもらった上で、問い合わせをもらう。極端なことを言えば、契約書から始めましょうというくらいです。」その狙い通り、実際に問い合わせ〜成約までの確率はかなり高いという。

 現在は、ブランディングパートナーを探すための広報などは特にしておらず、費用も全くかけていないという。それでも問い合わせが多く、同社側から断るケースも。川上氏いわく、「要は、コストのかけ方です。うちは、品質やサービスの向上など、できるだけユーザーへ提供できる部分にコストを回したいと考えているので、パートナー探しのコストや制作物へのコストを省きたいのです。」この姿勢も、同じブランドを育てて行くメンバーという意識の現れだろう。


【取材・執筆】 村田 麻未(むらた あさみ) 2010年2月12日取材