フードリンクレポート


“とろけるクレープ”とは一体?他のクレープとの違いは?
クレープ業界の革命“とろけるクレープ”で世界征服! 
株式会社モミアンドトイ・エンターテイメント(7−5)

2010.2.25
“とろけるクレープ”をブランドにクレープ業界で大躍進中の株式会社モミアンドトイ・エンターテイメント。会社設立からわずか5年足らずで52店舗のクレープ専門店「MOMI&TOY'S(モミアンドトイズ)」を展開、昨年には初めての海外進出となる台湾への出店も果たす。従来のフランチャイズの概念を取り払い、ブランディングパートナーと呼ぶ外部パートナーとの出店戦略。とろけるような食感とブーケのようなビジュアルのクレープ。この不況下でもますます勢いに乗る同社の成功の秘密に迫る。7回シリーズの第5回目。


クレープがお土産に変身する「エアラップ」。

“とろけるクレープ”とは一体?他のクレープとの違いは?

 設立当初の同社のクレープは、従来の“日式クレープ”と同様のモチっとした食感で、冷めるとベタついたり硬くなったりしていた。そこで、ブランド力を高め、「感動」、「驚き」、「おもてなし」を提供できる商品を目指して商品開発が始まる。

 とろけるクレープの生地は、これまでのクレープ生地のイメージを覆す、サクサクなのに口に入れるとふわっととろけるような食感の生地。その秘密はコラーゲンとアーモンド粉。通常クレープ生地の保形性を高めるにはゼラチンが使用されるが、ゼラチンを使うことで生地が重たくなってしまう。保形性を持ち、ゼラチンに替わる成分がコラーゲンだった。試行を繰り返し、生地の材料は小麦粉を最小限に抑え、軽さを出すためにアーモンド粉が加えられ、海洋性コラーゲンを入れることで、驚きの食感が生まれたのである。生クリームは、生地と一緒に口の中で溶けるように生乳を入れて固さが調整され、とろける食感をさらに強調している。


軽い食感を出すため、高温で薄い生地を焼く。生地を鉄板に流してから手早く延ばし、わずか20秒足らずで焼き上がる。


完成した時に「感動」「驚き」「おもてなし」があるクレープに仕上がるよう、具材の配置にも工夫が。


人気の定番「いちご生クリーム」(410円)具材が見事に配置され、ブーケのような華やかさ。

 クレープの具材にも工夫があり、大人向けのメニューも多い。洋酒の風味を効かせた「コアントローのクレープシュゼット」、「モミ&トイズのTheティラミス」、また「ブラウンシュガーとマルガリーヌ」や「フレッシュレモンとシュガー」などといった、素材にこだわりシンプルに仕上げたクレープも。季節限定メニューも用意。毎月1回のペースで限定メニューを開発している。


大人に人気の「キャラメル巻アート?」(400円)カフェオレとキャラメルのクリームを使用。

「エアラップ」もモミアンドトイオリジナルの手法。「エアラップ」とは、テイクアウト用の梱包方法で、ビニールのパッケージに空気を入れてクレープを梱包する方法。特注の包材を共同で開発してくれる工場を探し、ようやく実現にこぎつけた手法だ。ふわふわのクレープも気軽に持ち歩くことができる。どこへでも持ち込めるというこの「エアラップ」にも、日常食として取り入れて欲しいという願いが反映されているのである。


「エアラップ」での梱包は無料。アイスクリームを使った商品以外で対応可能。


独自に開発された装置で空気を入れてパッキングされる。

 この「エアラップ」の開発により、クレープを食べるシーンの提案も可能になった。従来のその場で食べる食べ方だけでなく、手土産として、また、パーティーのケータリングとして、ピクニックのランチとしてなど、提案の幅が広がり、実際に卒業式のパーティーフードとしてで75個のエアラップを一度にテイクアウトした例もあったという。


見た目もポップで驚きのあるパッケージ。袋に横に倒して入れても問題がない安定感。

 現在開発中の新商品は、低カロリークレープ。リッチな風味はそのままに低カロリーということでハードルは高いが、低カロリーになることで若い女性のニーズをさらに取り入れることができるだろう。日常食を目指す上ではカロリーも大きなポイントとなる。


【取材・執筆】 村田 麻未(むらた あさみ) 2010年2月12日取材