フードリンクレポート


シャンパン飲み放題、個室で夜景、ホテルの人気女子会プラン。
〜女子会全盛期!働く30代女子の財布を開かせる方法〜(5−4)

2010.3.18
最近よく耳にする“女子会”という言葉。女性同士の飲み会のことを指し、いまや日常的に行われている。働く女性、特に30代女性の勢いはこの不況下でも衰えを知らず、彼女たちの交流の場である“女子会”もますます増えている。「週1回、予算は5000円」という“女子”も少なくない。そんな女子たちに選ばれる店とは?そして、思わず財布を開いてしまう理由を、働く30代女子たちへのインタビューをもとに探ると共に、今人気の女子会向けプランに注目した。5回シリーズの4回目。


ホテルパシフィック東京(港区・高輪)の「女子会個室パーティープラン」。夜景が存分に楽しめる。

シャンパン飲み放題、個室で夜景、ホテルの人気女子会プラン

 よりわかりやすく、“女子限定” “女子会”とネーミングされたプランが次々登場し、好評を得ている。そんな中、ホテルも女子会プランに力を入れ始めている。

 ANAインターコンチネンタルホテル東京(港区・赤坂)の「シャンパン・バー」では、「Happy Hour For Ladies 〜女性限定ハッピーアワー〜」というプランを企画し、女子の間で話題となっている。

 月曜〜土曜までの17:00〜20:00の間、シャンパン2種類を含むフリードリンクと9品のフィンガーフードがセットになって一人4500円で楽しめるプランだ。20代後半〜30代後半の女性の、仕事帰りや週末の集まりに好評で、土曜日は席の9割程度が事前予約で埋まるという。


「シャンパン・バー」店内。

「おしゃれな空間にするため、メインターゲットを女性に絞りました。女性の集客においてお得感は必須条件であるため、シャンパンのフリードリンクプランを考え、女性に喜ばれる見た目のかわいらしいフィンガーフードを添えるプランになりました。」と広報担当大澤氏。高級なシャンパンが飲み放題になるなら、4,500円でも十分なお得感だ。


9種類のフィンガーフードと共に楽しめる。

 ドリンクの一番人気は2銘柄(マム・コルドンルージュ、ルイロデレール・ブリュットプルミエ)から選べるシャンパンと、オリジナルのシャンパンカクテルだ。「特に、ハーブティーをベースにした、ヒーリング&ビューティーカクテルは注目を浴びています。」


「シャンパン・バー」カウンター席。

 女性限定ということで、周囲に気兼ねなくシャンパンを楽しむことができ、リピーターが多いという。さらに彼女たちが新たな友人を連れて来るため、利用者が増えているそうだ。

 一方、ホテルパシフィック東京(港区・高輪)のフレンチレストラン「ブフドール」では、昨年12月から「女子会個室パーティープラン」を始めた。ディナータイムに個室で手軽なフランス料理とフリードリンクが一人6000円(4〜20名)で楽しめるプランで、スタート以来好評だ。2部屋と部屋数には限りがあるが、12月〜2月の利用者は約40組、350名を数えた。

「女性のお客様にフルコースのディナーとは違う形で、もっと気軽に寛いで頂けるプランを、と女性スタッフからの提案があり始めました。」と同ホテル広報担当の荒田氏。このプランの売りは、何と言っても個室で30階の高さから眺められる東京の夜景。「バースデーパーティーなどの記念日利用というよりは、せっかく女性同士集まるのなら特別な雰囲気でという、いつもの女子会を少しリッチに味わいたいというの方の利用が多いですね。個室というのも、いつも以上にリラックスして頂けているようです。」週末だけでなく、平日夜の利用も多い。会社帰りに利用する近隣に勤めている女性グループもいるという。

「完全に女性向けなので、料理は少量ずつ、たくさんの種類を、お酒と一緒につまみながら楽しんで頂ける形式にしました。」と言う通り、一つ一つのポーションは小さいが、グラスや小皿に盛るなどプレゼンテーションを重視して、盛りつけられている。


おつまみ感覚でお酒と一緒に楽しめる料理。


【取材・執筆】 村田麻未(むらたあさみ) 2010年3月12日執筆