フードリンクレポート


京都にビストロ・ホルモンを開店。
〜ホルモンをベースに個人商店チェーンを展開〜(5−3)
光山 英明氏 株式会社 個人商店 代表取締役

2010.4.5
一風変わった社名を持つ、株式会社個人商店。2002年に東京・吉祥寺に開業させた500円均一のホルモン焼「わ」を皮切りに、予約の取れない和食店、ギャラリーカフェなど6店を直営するとともに、「わ」と同様業態のライセンス店を16店展開している。そして、3/30には京都にビストロ・ホルモン店をオープン。その光山社長を取材。お客と店との関係を考えさせられた。5回シリーズの第3回目。


「縄手ワイン食堂」(京都・東山)。

京都にビストロ・ホルモンを開店

 3月30日、京阪祇園四条駅から徒歩3分の建物の2階に、ビストロ・ホルモン「縄手ワイン食堂」を開店した。ホルモンを焼くだけから、調理してフランス料理に変えてビストロ風に提供する。肉、ホルモン、京野菜がテーマ。初のワイン業態でもある。


レセプションで提供された前菜。


京野菜のキッシュ。


店内。


メニューに書かれた思い。

「オーナーシェフは2店目が出せない。店に立っているので忙しい。分身はいない。でも部下が3、4人いる。彼らにスポットを当てて、ミシュランで星をとるだけが全てじゃない、こっちの方が力を発揮できる事を説明し口説いた。京都の老舗フランス料理店『おくむら』出身のオーナーシェフが経営する『MAEKAWA』に頼んでそこの若い子に来てもらいました。」

「客単価1万5千円のシェフに、1皿1000円の料理を真剣に作れと注文を出しました。どこかのチェーンで働いた人が一生懸命作った1皿1000円の料理より絶対に上を行きます。基本が違いますから。質で圧倒的に違うものを提供します。ホルモンがハンバーグやソーセージなどの料理になって出てきます。他所には真似できない。」

「シェフとのコラボはこれから増やします。ホルモンを焼くだけの店は腐るほど出来たので、面白くない。フレンチでも、イタリアンでも、沖縄料理でもいい。業種やなくてホルモンという品物で特化します。」

 吉祥寺で同様のビストロ・ホルモンの出店を狙っている。


【取材・執筆】  安田 正明(やすだ まさあき)  2010年3月17日取材