フードリンクレポート


「ボボティー」に甘いチャツネ、アフリカ人は甘めが好き。
〜次に流行るのは南アフリカ料理。「ブルボース」に「ボボティー」食べて観戦!サムライになろう!〜(4−3)

2010.4.8
2010年サッカーW杯開催まで約2ヶ月をきった。前回大会の選考落選から10年越しの悲願の南アフリカ大会がいよいよ本番。現地に関するメディアの露出も増え、情報に触れる機会が多くなってきた。よりその土地の風土を体感できるものが「食」だろう。先月行われた幕張メッセでの国際食品・料飲展「フーデックス」でも南アフリカのブースが入口すぐのところに構えられていた。日本に居ながらにして味わうことのできる南アフリカ料理は?W杯開催に向けてブレイクできる逸品はあるのか南アフリカの「食」について探る。4回シリーズの第3回目。


ボボティー(上にかかっているのがミセスボールのチャツネ)。

「ボボティー」に甘いチャツネ、アフリカ人は甘めが好き

「Nando’s」のペリペリソースに並び、他にも南アフリカでポピュラーなソースとして「モンキーグランドソース」がある。ステーキにかけるソースでたまねぎ、マッシュルームが入っていて甘酸っぱい。「モンキーグランドステーキ」と注文すれば350gから400gの(一人前)お肉のかたまりに「モンキーグランドソース」がかかってでてくるという。現地赴任など長期滞在の機会があれば、こういったステーキと付け合せの芋や主食のパップなどワンプレートで毎日でも食べる機会にめぐまれる。管理しないと肥えてしまうこと必至らしい。

 コーヒーにはスプーン4杯の砂糖は結構あたりまえという、甘めが好きな南アフリカの人たち。「ボボティー」も南アフリカでポピュラーな料理のひとつ。ひき肉にスパイス各種、水かミルクに浸し水分を絞ったパン、ナッツ(アーモンドをつぶしたもの)とレーズン等を混ぜ込み、最後に上に卵液をひいてオーブンで焼き上げる、ミートローフのようなもの。

 六本木の「ゴールデンライオン」ではこのボボティーに「ミセスボール」という南アフリカ産の瓶詰めのチャツネがトッピングされる。このチャツネ、砂糖・ビネガー・ドライピーチ・ドライアプリコットを使用していて、日本では購入できないが味は絶品。日本で代用するならアプリコットジャムが合うだろう。ミセスボールのチャツネがあってこそ「ボボティー」は完成。日本人の口にもあうおいしい料理だ。


ミセスボール(アフリカに行ったら必ず買うべし)。

 お酒では南アフリカ産の「アマルーラ」というクリームリキュールが日本に輸入されている。カルアミルクのような味わい。アマルーラという木があってその実から作られている。ボトルには象の絵が書かれていて、この実は象も食べるのだという。


クリームリキュール「アマルーラ」。


【取材・執筆】  国井 直子(くにい なおこ) 2010年4月3日執筆