・チェーンこそ、美味いものが安く出せる
●井戸
僕の持論はチェーンこそ、美味いものが安く出せる。最初に6店でやっていた時と今とじゃ仕入れの値段とか質が変わってきました。それを最短最速で味わうためにFCを導入。いい店は作るんじゃなくて行けばいいというのも持論。ビジネスにしない。いい店はもうからないんですよね(笑)。割りきってビジネスしています。でもたまには「オレこんなみせやってるんだぜ」と言いたいので作ったのが、渋谷のピザとワインの店「CONA」「KUNI」。商売じゃなくて趣味の店。楽しいですね。
●安田
個店とチェーンはお客側から見ると美味しい店は個店と思っている日本人は多いのでは。チェーンは安さを求められています。
●大倉
チェーンのメリットは同じ屋号の安心感。屋号を見るだけで店のイメージができる、料理のイメージが出来る。チェーン店をマイナスに考えられるのは、効率を追求したがゆえに、セントラルキッチンを設け、冷凍食品のメニューを揃えた段階で、チェーン店=不味いとか冷凍。その辺を払しょくできればチェーン店は強いと思っています。単一ですと購買力が付くので、仕入れが下がってきますから、本当にいいものを安く提供しやすい。
●安田
「鳥貴族」のFLは?
●大倉
62〜3%。フードが35%くらい。
●井戸
同感です。1029円でハンバーグを出してサラダバーが食べ放題、ご飯、カレー、スープ、フルーツが付いていて、+100円でドリンクバー、+200円でベルギー産のアイスクリームが食べ放題という業態なんですね。これをやろうと思った時に個人店ではできないです。できないことはないが儲からない。原価率が50%は優に越えてくる。僕らが次のステージで目指しているのが、今+100円のドリンクバーも含めちゃえ。その次はアイスクリームも含めちゃえ。これを1029円で売ったら誰も勝てないと思います。それをやっちゃおうというのがチェーンのスケールメリット。
●安田
「けん」のFLは?
●井戸
原価が38%、人件費が23〜4%。FLで61〜2%。
●安田
普通からは高めですが、それを回転率でカバーする訳ですよね。