フードリンクレポート


枝肉を使い切るため、中之島バーガー。
〜大阪で“松阪牛”焼肉と言えば「M」、松阪牛ハンバーガー、ビーフサンドとヒット商品を連発〜(5−4)
巽 益章氏  株式会社ライトハウス 代表取締役社長

2010.4.22
「M」など松阪牛一頭買い焼肉店を8店展開するライトハウス。代表の巽氏はファッション業界から外食に参入した。枝肉を使い切るために始めた松阪牛100%「中之島バーガー」が好調で、第2弾「中之島ビーフサンド」は4月からJR新大阪駅でも発売される。5回シリーズの第4回目。


”680円の松阪牛100%ハンバーガー”。

枝肉を使い切るため、中之島バーガー

 中之島バーガーの誕生までに、コロッケやハンバーグを百貨店の催事やランチで提供していた。

「そこにはどうしても焼肉では使用できない部位や切り落し材が大量に発生していたからです。しかしこのまま余剰原料を消化するという考えでコロッケやハンバーグを作り続けるといつかは飽きられると思い、本社移転を契機に焼肉チェーン店から松阪牛専門店へと戦略を切り替えたことをきっかけにハンバーガーの本格的な開発に取り組みました。」

「やはりここでも松阪牛の旨さを知らしめたいという思いから100%にこだわりました。しかしそれ以上にこだわったのは”大阪で通用する価格”です。大手チェーン店を意識しながらハンバーガーを作るのではないと分りながらもボリューム感や味で悩み続けた結果、”680円の松阪牛100%ハンバーガー”が出来上がったのです。開発コンセプトは企業秘密ですが、大手のハンバーガーチェーンを意識しなくなったことが人気の理由だと思っています。」

「これからは焼肉だけじゃなくて”中之島”のブランドを引っさげてファストカジュアル業態の『Mデリ&バーガー』の多店舗化も積極的に進めていきたいと考えています。」


【取材・執筆】  安田 正明(やすだ まさあき) 2010年3月31日取材