フードリンクレポート


「けん」は教育を居酒甲に任せる、「鳥貴族」は個店の味。
〜<第4回セミナー祭レポート>「鳥貴族」「けん」が語る、チェーンオペレーションの魅力〜(7−6)

2010.4.28
第4回フードリンクセミナー祭(3/11開催)にて「外食ネクストリーダー2010」として3名を紹介。肉食系硬派チェーン「すた丼」の親分 早川 秀人氏(アントワークス株式会社 代表取締役)、広島発カフェ文化のリーダー 内田優二氏(株式会社コンプリート・サークル 代表取締役)、経営危機からの脱出を勇気をもって開示した女性経営者 近藤 一美氏(株式会社エイト 代表取締役)。3名のプレゼンテーション後に、「鳥貴族」大倉忠司氏と、「ステーキハンバーグ&サラダバー けん」井戸実氏の先輩リーダー2名がディスカッション。チェーンオペレーションの魅力を笑いを交えて語ってくれた。7回シリーズの第6回目。


広島発カフェ文化のリーダー 内田優二氏(株式会社コンプリート・サークル 代表取締役)。

「けん」は教育を居酒甲に任せる、「鳥貴族」は個店の味

●安田
「寅’衛門」(名古屋)の赤塚元気さんとコラボした「けん」を出店したり、既存の均一的なナショナルチェーンと違うところを模索しているように思いますが?

●井戸
ずばり、自力じゃできないので他力本願戦略と呼んでます(笑)。サービスを自力で作っていくのは会社の文化から変えなきゃいけなくて、今からサービスだと言っても自力で作るのは時間がかかっちゃう。だったら外部と組もう、それが一番早いだろう。元気さんにお願いして「けん」の加盟店になってもらいました。店を作ってもらったんですが、まあ凄い。レベルが違う。別のお店みたい。挨拶もすごいし、お客さんからの反応も凄くいい店です。売上も当然付いてくる。西は赤塚元気さんにお願いしたんで、東は一家ダイニング(千葉)の武長太郎さんにお願いしよう。それが研修店舗。普通は直営の仕事じゃないですか。そこも丸投げして元気さんの店に研修に行かせる。最後、本丸は桑名で大島さんにやってもらう(笑)。居酒屋甲子園を巻き込んでいこうというプロジェクトなんですけど(笑)。

●安田
鳥貴族さんはナショナルチェーンと違いを出して行こうというのは、セントラルキッチン以外にどこに?

●大倉
売り物の焼鳥が個人店の味。そこですよね。

●安田
味の均一は保たれるものなんですか?

●大倉
まず、タレを一ヶ所で作りますので、タレの味は一定ですよね。あと焼き加減では若干変わりますけど。

●安田
逆に焼きが甘いと怖い?

●大倉
生で食べても大丈夫なくらいの鶏肉を使ってます。多少生でも食中毒が起きることはないですね。

【取材・執筆】  安田 正明(やすだ まさあき) 2010年3月31日取材