フードリンクレポート


日本一の焼鳥屋、日本一の給与水準。
〜<第4回セミナー祭レポート>「鳥貴族」「けん」が語る、チェーンオペレーションの魅力〜(7−7)

2010.4.30
第4回フードリンクセミナー祭(3/11開催)にて「外食ネクストリーダー2010」として3名を紹介。肉食系硬派チェーン「すた丼」の親分 早川 秀人氏(アントワークス株式会社 代表取締役)、広島発カフェ文化のリーダー 内田優二氏(株式会社コンプリート・サークル 代表取締役)、経営危機からの脱出を勇気をもって開示した女性経営者 近藤 一美氏(株式会社エイト 代表取締役)。3名のプレゼンテーション後に、「鳥貴族」大倉忠司氏と、「ステーキハンバーグ&サラダバー けん」井戸実氏の先輩リーダー2名がディスカッション。チェーンオペレーションの魅力を笑いを交えて語ってくれた。7回シリーズの第7回目。


「鳥貴族」「けん」共に、日本一を目指す。

日本一の焼鳥屋、日本一の給与水準

●安田
最後に、今後の展望をお聞かせ下さい。

●大倉
当面の目標が2016年に1千店舗達成。焼鳥屋として日本一になりたい。どう日本一かと言うと、店舗数、売上 そして日本で一番愛される焼鳥店。店舗数や売上を大事にしているのは、1人でも多くのお客様に利用していただきたい、愛されたいから。そこに社会貢献を含めて、我々の存在価値を見出します。

●井戸
200億円のコンテンツを5個作る。1千億企業を目指したい。年数を入れると2020年。あと10年あればできちゃうと思うんですね(笑)。当社は上場する予定もない。資金調達の必要が無い。FC2店加盟させると、そのキャッシュだけで直営が1件できちゃう。お金を集める必要はない。そんなに利益を出さなくていい。そして、日本一高い給与水準の外食企業を作りたい。店長で普通に8百〜1千万円の年収が取れるような。それをするために収益性の高いビジネスモデルを作っていきたい。

●参加者からの質問
キャッシュ以外で加盟店を選択される際にこだわっている点は?

●井戸
好き嫌いです(笑)。その経営者が好きな人しか加盟させない。僕が面談します。嫌いな人は他責にする人。自責じゃなくて。ベンチャーリンクの悪口を言う人。お前が加盟したんだろう(笑)。お金のない人も普通にいます。加盟金4百万円のところ100万円しかないとか。好きだったら分割でいいから払ってね。

●大倉
新規は募集してないですが、パートナーなんでこの人とやっていけるか。人間性が大事。

●参加者からの質問
「けん」はいつまでもつのか見通してやられていますか?

●井戸
永遠です。根拠は「けん」は新しい業態じゃなくて、肉のハナマサが昭和59年にオープンさせた「いわたき」を買い取ってスタート。僕が6歳のころからある店がまだ繁盛店です。それと同じシステムが「けん」なんで、あとは継続させるためにどうするか。具体的な戦略はもっと原価をかけていこう。今38%の原価を店の投資回収が終わったら45%かけてもいいじゃないの。そうしたら大手チェーンとも戦える。なので、永遠に続くと思っています。

●参加者からの質問
原価をコントロールするコツは?

●井戸
何で原価高いんだろう、と調べると、スタッフが金を抜いてたりとか、ヒレを持って帰ったりとか、そういうのが多い。普通にやってれば原価は合う。デイリーで原価を追いかけてます。システムを入れて。


【開催】 渋谷フォーラム8にて、2010年3月11日開催。