・街のランドマークとなった立地と特徴的な内外観
グローバルダイニングの規範店に共通に言えることがいくつかある。ロケーションがそのひとつで西麻布交差点にしても、三宿にしてもどの店舗も車がないと行きづらい。 一棟立ちの各店舗はどれも駅から徒歩では不便な場所だ。
三宿に「ゼスト」がオープン(1989年)した当時、そこはまだ住宅地というイメージで全く注目されていないスポットだった。三宿を読めない人もいた頃だ。それが「ゼスト」のオープンによって一気にメジャーとなり、そこへ行けば芸能人が必ずいるとも言われた。大学生や若い社会人はわざわざ三宿に足を運んだ。「お洒落な街」として浸透していったのは同店舗がきっかけと言っても過言ではない。
西麻布の「権八」も駅から徒歩10分以上掛かる。気軽に立ち寄るというエリアではない。その西麻布交差点に堂々と立つのが333坪の敷地面積を有する「権八(西麻布店)」。グローバルダイニングの中でも同店は特別な位置づけとスタッフも口を揃えて言う。ブッシュ(元)アメリカ合衆国大統領や小泉(元)首相が、現役時代に来店したことでも有名で外国人の観光スポットともなっている。今も見渡す限り半分以上が外国人。その中で、店舗中央部のカウンター席にはスーツ姿のサラリーマンも多く見られた。
「権八」 店内。半分以上が外国人客。その中で、カウンター席にはスーツ姿のサラリーマンも多く見られた。
館内での来店記念の写真撮影は必須。