・「これまでにない新しい業態を」ゼロからの開発
これまでにない業態を作りたいという決意のもと、ゼロから業態開発する苦労を経験した中村氏。参考になるものがなくて大変だったと振り返る。「随分、いろいろなかつを食べ歩きましたね。業態として、正面からバッティングする所はないと思います。ロードサイドでかつ、といえば『アークランド』ですが丼ものがメインですし、あるとすれば『和幸』ですが、価格帯が全く違います。向こうの方が高いですからね。」既存の他社ブランドとかぶらないポジショニングを確保している。
一番売れているメニューは、「よしかつロース」(1050円)と「厚切りよしかつロース」(1300円)で、同じくらいの数が出ている。「1050円のよしかつロースを目当てにいらっしゃるお客様が、メニューを見て、そのすぐ上にオススメとして大きく打ち出している厚切りの方に目が行って注文されることも少なくありません。厚切りの方が原価率は低いので、お店にとってはありがたいですね。」と、見せ方で単価アップの工夫も。
一番人気を二分する「よしかつロース」(1050円)。
変わったところでは、「梅しそロール巻き」(1280円)、「明太海苔ロール巻き」(1280円)というメニューも。奥様層に人気のメニューだ。「一つ一つ、肉に具材を巻いていくので手間がかかり人件費的にはいいメニューではないかもしれませんが、こういったメニューがあることで奥様方のグループなどはそれぞれが別々の物を頼み、シェアをして楽しまれるようです。」
「ただ、やっぱりメインはより安い方へ流れますね。ロードサイドという立地上、仕方ないのかもしれませんが。今のところ、単価は「けん」とほとんど変わりません。」全体の原価率は、今のところ「けん」より10%程高いが、「けん」に近いラインで着地させたいというのが目標だ。