・「アイオン」「パルコ」続々できる商業施設の集客装置は日本食
アラブ人が多く住むブギスに昨年3月に商業施設「イルマ」が開業。その3階に昨年5月、日本食のフードコート「恵比寿星商店街」が誕生した。400席以上の席数をもち、北海道居酒屋「つぼ八」を始め、メイド服のしゃぶしゃぶ「寅しゃぶ」、とんかつ「勝味屋」、北海道ラーメン「麺や万平」、広島風お好み焼き「鉄板の星」、すし「三四五」、甘味処「すうぃーとぶらざーず」の7店が出店。ちなみに、シンガポールの商業施設は、全店がオープンできなくても先行して開業する。
「恵比寿星商店街」外観
「恵比寿星商店街」入口
「つぼ八」。“北海道”ブランドは人気。
「寅しゃぶ」はメイド服のスタッフがサーブする。ランチビュッフェで16ドル(1100円)。
昨年7月、高級ブティックが並び観光客を集めるオーチャード通りに、未来的な外観の商業施設「ION(アイオン)」が誕生した。向かいには伊勢丹、並びには高島屋があり、日本人観光客も多いエリア。
商業施設「ION(アイオン)」外観。
地下4階にはフードコート「フードオペラ」。シンガポールの庶民の食堂ホーカーズ(屋台村)を近代的にしたもので、中国系、インド系、マレー系の店舗が並び、各店で購入した料理を、中央にテーブルが並ぶホールで食べる。エスカレーターを降りた正面が入口。
「フードオペラ」入口。
「フードオペラ」店内。
そのエスカレーターの裏側に日本食の店舗が連なる。導線が弱く、通路に人が少ないのが気になる。
「ゴーゴーカレー」。香港の外食企業ENがFC。イートインスペースもある。
エスカレーター前でチラシを配って集客。
「餃子の鉄人」。香港の外食企業ENの直営。
「築地銀だこ」はたこ焼きとたい焼きを売る。
とんかつ「銀座梅林」。イートインスペースもある。
「銀座梅林」“日本No.1 スペシャルかつ丼14.9ドル(約1,050円)”の看板。
「東京もんじゃ」 もんじゃではなくミニお好み焼きを売っている。
「蒸し屋」。蒸しケーキを売る。
コラーゲン入りハンバーガー「Rバーガー」も出店。イートインスペースもある。
そして、地下3階のレストランフロアには、居酒屋「和民」、北海道ラーメン「青葉」が入居し、地元客で賑わう。
「和民」は女性客で行列。
「和民」は日本よりスタイリッシュな内装。
北海道ラーメン「青葉」。トロ箱が並ぶ。
さらに、マリーナ・ベイの商業施設「ミレニア・ウォーク」に今年3月、日本のパルコが出店。その3階に日本食のレストランゾーン「イタダキマスitadakimasu」がオープンした。日本から、とんかつ「さぼてん」、とんこつラーメン「なんつっ亭」、海老ラーメン「けいすけ」、新潟すし「富寿し」などが入っている。
「ミレニア・ウォーク」エントランス。
「イタダキマスitadakimasu」外観。
とんこつラーメン「なんつっ亭」。
とんかつ「さぼてん」。ロースカツご膳 M19ドル(1,300円) L23ドル(1,600円)。
海老ラーメン「けいすけ」。
新潟すし「富寿し」。
続々出来る商業施設。日本と同じく商業施設同士の競合が激しく、集客力のあるキーテナントの獲得合戦が行われている。この中で、人気の日本食が脚光を浴びている形だ。また、出店者側でも路面店より商業施設の方が集客力が格段に強いので、商業施設との繋がりを強化しようという企業が多い。多少採算が合わなくても、撤退しないケースもあるという。