フードリンクレポート


メイド、日本カフェ、日本風俗はカッコイイ。
〜シンガポールの日本食は深化。本格ブーム始まる。〜(6—5)

2010.7.9
セントーサ島とマリーナ・ベイの2ヶ所にカジノリゾートが誕生し、その周辺でさらなる開発が続き、好景気に沸くシンガポール。金融、医療だけでなく観光でも世界中から注目を集める国となった。特に、中国からの観光客が急増している。そんな中、タクシー運転手も「日本食が好きだね。ちょっと高いけど」と言うほど、日本食文化が浸透している。そして、さらに深化を始めた。6回シリーズ。レポートは安田正明。


”日本カフェ”。日本語がカッコイイ!?

メイド、和カフェ、日本風俗はカッコイイ

 そして、目に付くのが日本文化や風俗がカッコイイと思われていること。明治製菓などの日本のお菓子がどこの売店でも置かれている。商業施設には日本アニメのフィギュアやコスチュームを売る店があり、施設内にはコスプレ姿の女性も歩いている。


明治製菓の商業施設「イルマ」でのプロモーション。


日本のアニメグッズを売る「オタクハウス」。

 前出の「恵比寿星商店街」の「寅しゃぶ」のメイド服を紹介したが、別の商業施設でもメイドカフェが出現している。「チャイムス」という修道院を改修した古い商業施設。続々、新しい商業施設が誕生する中で置いて行かれぎみで、空きテナントも目立つ。その中で、メイドをフックに集客を図っている。


修道院を改修した「チャイムス」。「牛角」やサントリーグループの「さん」も入居。


「コスアフエメイドカフェ」。


ワールドカップもあり賑わうメイドカフェ。

 また、日本食を提供するカフェ“日本カフェ”も商業施設の路面に出店され、若い女性客を集めている。スタイリッシュな内外装の中に日本語がちりばめられている。


商業施設イルマの「しょくどう」。


商業施設ラッフルズシティの「MOF」。
 
 現代の東京をウリにするカフェカンパニーが現地外食企業と合弁で運営する「A971」も繁盛していた。クラークキーという川沿いの、若者達で賑わう商業エリアにある。


サッカー中継も伴って賑わう「A971」


若者で賑わう川沿いのクラークキー。

 余談だが、クラークキーにある話題の2店を紹介する。1店は、病院をテーマとしたカフェ。手術用の照明が設置され、カクテルは点滴袋から飲む。テーブルの椅子は、車いす。


カフェ「クリニック」。照明は手術用。ソファーは病院のベッド。


カクテルは点滴袋から飲む。注射器に入ったカクテルもある。


車いすのテーブル。

 そして、「フーターズFOOTERS」。今年秋には、東京・赤坂に日本初上陸する米国のレストランチェーン。女性スタッフはタンクトップとホットパンツ。男性客を惹きつけているのかと思いきや、カップルや女性同士もおり、アメリカンレストランとして機能している。


「フーターズ」外観。


メニュー。手羽揚げ(チキンウィング)が名物。ハンバーガー、スペアリブなどアメリカ料理。


女性スタッフ。健康的な色気で女性客にもウケる。


【取材・執筆】  安田 正明(やすだ まさあき) 2010年6月24〜27日取材