フードリンクレポート


大阪中之島公園に親水レストラン風ビアガーデン登場。
〜夏本番! ビアガーデン革命、全国で進行中〜(5−3)

2010.7.30
いよいよ梅雨が明けて夏本番。気温の上昇と共にビールの美味しい季節になった。夏の夜、屋外のビアガーデンで涼みながら飲むビールの味は格別だ。しかも、今年は料理や空間にこだわったビアガーデン、一味違うサービスを試みるビアガーデンが増え、従来のイメージを一新している。ビアガーデン革命の進展状況をレポートした。5回シリーズ。レポートは長浜淳之介。


水の都大阪を体感できるテラス席。

大阪中之島公園に親水レストラン風ビアガーデン登場

 大阪では整備が進む中之島公園内・バラ園に今年初めてビアガーデンがオープンしたのも話題になっている。

 オープンは6月24日で10月末までの営業を予定している。営業時間は16時〜23時で、9月、10月にはランチ営業を予定している。


中之島公園バラ園。

 場所は京阪中之島線なにわ橋駅より約400メートル、京阪本線・大阪市営地下鉄堺筋線北浜駅より約500メートルの、堂島川と土佐堀川の緑豊かな中州にあり、川沿いのテラス席で涼を取りながら飲むビールの味は格別だ。


中之島公園バラ園ビアガーデン外観。


リバーサイドで川風が涼しい。

 店名は「“R” RIVERSIDE GRILL&BEER GARDEN」で運営はゼットン。名古屋、東京で多くの店を出店してきたゼットンだが大阪は初出店となる。しかも屋根付きなので雨天でも営業可能で、最近は都心部にマンションができていることもあって、犬を連れて来店する人もいるのだという。

 周囲に飲食店がなく、大阪の中心部で自然を感じて食事をできる場所も少ないので、週末は満席になるなど集客は好調に推移している。席数は200席。

 ゼットンのリバーサイドレストランというと、東京・日本橋の「ニホンバシ イチノイチノイチ」があるが、イメージとしてはそれに近いものに仕上がっている。

 メニューはBBQがメインで、ジンギスカン、サムギョプサル、プルコギと3つのコースがある。いずれも90分飲み放題付きで3900円。席は120分までとなっている。


サムギョプサル。

 ナムルやキムチの盛り合わせ、サラダ類、バッファローチキンなどのフライ、肉巻きおにぎり、かき氷といった単品メニューもあり、ビアガーデンというよりもレストランに近い雰囲気だ。
 ドリンクも単品で注文可能で、ビールは「サントリー モルツ」と「カールスバーグ」が提供されているほか、「トリスハイボール」、マッコリ、ジンロ、カクテル、ワイン、ソフトドリンク各種と幅広く取り揃えている。客単価は3900円となっている。

 ゼットンは昨年くらいからビアガーデン復活のトレンドを読んで、ハワイアン業態やBBQで夏季ビアガーデンを開き、横浜、大宮、名古屋・金山などで実績を上げてきた。また、昨年神奈川県片瀬西浜にオープンした海の家は、今年も継続。

 さらに、神奈川県のリゾート型プール「大磯ロングビーチ」にもハワイアン業態を、夏季限定で出店している。

 最近はビアガーデンをはじめ、夏季の期間限定業態に注力しているゼットン。今後もこの分野からは目が離せない存在になっている。

 なお、同社の新しい展開として、名古屋でハワイアンドーナツ「マラサガ」の移動販売が始まっている。採算に乗るようならFC化も検討している。


【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2010年7月26日執筆