フードリンクレポート


史上最多43団体出場。優勝は初出場「甲府鳥もつ煮」。
〜首都圏初開催の 第5回B-1グランプリ。入場者数最多の43万5千人〜(5−1)

2010.9.26
9月18日(土)・19日(日)の両日、神奈川県厚木市で開催されたB級ご当地グルメの祭典「第5回B-1グランプリ」(主催:愛Bリーグ、B-1グランプリin厚木実行委員会)は、首都圏で初の開催ということもあり、入場者数は43万5000人を数え、昨年の26万人を大幅に更新して過去最高となった。参加団体も過去最多の43、うち18団体が初出場とフレッシュな顔ぶれも増えた。来場者の割り箸投票数で決める優勝のゴールドグランプリには、山梨県甲府市「甲府鳥もつ煮」を提供した「みなさまの縁をとりもつ隊」(土橋克己会長)が輝いた。5回シリーズ。レポートは長浜淳之介。


優勝し大会会長の小林常良・厚木市長(前列左)より、金の箸のトロフィーを受け取った山梨県甲府市「みなさまの縁をとりもつ隊」。

史上最多43団体出場。優勝は初出場「甲府鳥もつ煮」

 B級ご当地グルメの祭典「第5回B-1グランプリ 厚木大会」(主催:愛Bリーグ、B-1グランプリin厚木実行委員会)は、B級グルメの全国的な盛り上がりに加えて、神奈川県厚木市という首都圏での初の開催、9月18日(土)・19日(日)両日とも真夏のような好天に恵まれたこともあって、2日間の入場者数は予想の30万人をはるかに上回り、43万5000人を数えた。

 入場者数は18日17万5000人、19日26万人。昨年秋田県横手市で開催された横手大会の26万人を大幅に更新して過去最高となった。19日の1日だけで昨年並みの入場者数を集めた。

 今年はメディアの注目度も高く、5年目にして早くも日本の秋の名物行事の一角に入ってきたと言えるだろう。

 会場は、小田急線本厚木駅より徒歩3分ほどの第1会場「イトーヨーカ堂駐車場」18団体と、1キロメートルほど北方の相模川に面した第2会場「厚木野球場」31団体。


B-1グランプリに向かう人でごったがえす、小田急本厚木駅。


第1会場 イトーヨーカ堂駐車場。


第2会場 厚木野球場。相模川の河原で涼む人も。


提供されたB級グルメの数々。

 来場者の割り箸投票数で順位が決まるが、投票場は両会場に設置された。

 実際、当日の会場は各出店ブースとも長蛇の列。最後尾がどこにあるのかもわかりにくいほどの人ごみで、1皿200〜500円のB級グルメに1時間待ち、1時間半待ちもざらという状況。いかに手際よくさばいて提供時間を短くし、出数を多くできるかが勝負の1つのカギであった。

 先に100円券10枚綴りのチケット(1000円)を買うシステムであったが、19日は正午前にはもう売り切れていた。なのであとは現金払いで対応していた。投票終了の1時間前である2時頃ともなると、提供数全て完売するブースもちらほらと見受けられた。

 そうした中で延べ3900人のボランティアの協力もあり、事故もなく日程を終えた、運営側の頑張りは賞賛に値し、次回の近畿圏初開催となる兵庫県姫路市の姫路大会につなげた。さて、結果は9月20日付「スナップショット」で既報のとおり、優勝のゴールドグランプリには、初出場山梨県甲府市「甲府鳥もつ煮」を提供した「みなさまの縁をとりもつ隊」(土橋克己会長)が輝いた。

 僅差の2位シルバーグランプリに、岡山県真庭市「ひるぜん焼そば」でこちらも初出場。3位のブロンズグランプリに昨年2位の青森県八戸市「八戸せんべい汁」が入った。
  
■投票結果(上位10位まで 料理名/都市名/箸の重量:単位g)


1位 甲府とりもつ煮  山梨県甲府市  42,110g


2位 ひるぜん焼そば  岡山県真庭市  41,520g


3位 八戸せんべい汁  青森県八戸市  39,600g


4位 津山ホルモンうどん  岡山県津山市  35,130g


5位 三崎まぐろラーメン  神奈川県三浦市  24,360g


6位 豊川いなり寿司  愛知県豊川市  21,690g


7位 黒石つゆやきそば  青森県黒石市  18,750g


8位 十和田バラ焼き  青森県十和田市  18,230g


9位 みしまコロッケ  静岡県三島市  17,850g


10位 オホーツク北見塩やきそば  北海道北見市  17,680g

「B-1グランプリ」は料理を提供した市町村が受賞するわけでなく、郷土のB級グルメによってまちおこしを行っている団体が受賞するが、便宜的に作表では都市名の表記とした。

 なお今回からルールが変更され、過去に優勝経験がある地元厚木市「厚木シロコロ・ホルモン」、静岡県富士宮市「富士宮やきそば」、秋田県横手市「横手やきそば」は殿堂入りとなって投票の対象から外れた。これら3つの料理の出展団体は両会場ともにブースが設けられ、大変な人気を集めていた。

 さて優勝した「甲府鳥もつ煮」を提供した「みなさまの縁をとりもつ隊」は、甲府市役所若手有志によって2年3ヶ月前に結成された。市街地中心部に活気がなくなった街をB級グルメで蘇らせるべく、地域のソウルフードである鳥もつ煮に注目。土日を削ってB-1グランプリ出場を目指しミーティングを重ねてきた。

「既に山梨名物で有名なほうとうや信玄餅では面白くありません。何か身近な食文化で地域に根ざしたものはないかと思っていたら、鳥もつ煮があったのです。あまりに当たり前にあり過ぎて今までわからなかったのですけれど、甲府の食文化としてもっと多くの人に知ってもらいたいです」と、甲府市中央卸売市場経営企画室主任でもある土橋氏。


優勝を喜ぶ甲府市、みなさまの縁をとりもつ隊。

 18日6,000食、19日7,000食で計1万3,000食を販売した。

 もつ煮というと汁気があって長時間煮込んだものが一般的だが、「甲府鳥もつ煮」は少量のタレを使い強火で短時間のうちに照り煮する。水気が飛んで飴状になったタレで鳥のもつをコーティング。旨みを閉じ込めている。

 基本的にそば屋のメニューで、市内にはそば屋を中心に約60店の鳥もつ煮を提供する店があるのだという。既に提供店のマップも作成済みで、甲府市では観光の目玉として鳥もつ煮を積極的にアピールしていく。


【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2010年9月25日執筆