・“ランボウ”が今年の流行り?
ぐるなびがこの11月初めに行った調査では、約半数がランチタイムの忘年会の予定があると答えた。(20〜69歳のぐるなび会員1804人を対象としたインターネット調査。)専業主婦層(214人)に至っては、8割を超える人がランチ忘年会を計画しているという。また、開催日に関しては、ランチ忘年会の予定がある人の約半数が「平日が多い」と答えた。
ぐるなびでは、このランチタイムの忘年会を“ラン忘(ボウ)”と呼び、今年の傾向と見ている。主婦層のラン忘の特徴としては、「自宅近くの飲食店」で、「学生時代の友人」や「子供つながりの友人」と行う人が多いようで、時間に余裕がある午後の時間帯だからこそ、ゆっくりと楽しめるようだ。
また、ぐるなび広報の沖田氏によれば、「今年の全体の傾向として、予約が早期化しています。忘年会下見クーポンは、昨年のペースかなり上回るペースで利用されています。今年は日取りがあまり良くないのも影響しているようです。」
忘年会が最も多く開催されるのは仕事納め前の金曜日だが、今年は24日クリスマス・イブ。24日を避けるケースが多く、前週の17日や10日に集中しているのだ。17日は大きな宴会の予約でほぼ埋まりつつあるというのは、ダイヤモンド・ダイニング広報部部長重田氏。「17日に集中してきているので、平日へ促すようにしています。価格帯は下がってきているのが現状ですね。都内、どこのエリアでも下がっていると感じます。昔は銀座の忘年会で5000円を切るなんて考えられませんでしたが、今では4000円台まで落ちてきています。」と語る。
「でも、忘年会といえば、飲食店にとっては一年で一番狙いにいかなくてはいけないところ。価格帯が下がったとはいえ、忘年会自体がゼロになるわけではありません。企業の大型の忘年会は減っても、プライベートでの少人数の忘年会が増えています。時間帯によっては割安になるよう料金設定を変えるなど、小規模の忘年会にも対応しています。」
プライベートの忘年会は高価格帯でも伸びている。
プライベートの忘年会が増えているのだ。ぐるなび沖田氏も、「高価格帯、5000円台の忘年会プランも掲載軒数的には伸びています。プライベートだからこそ、しっかり払うという方も多いのではないでしょうか。ユーザーの意向に合わせて、プランを用意することも必要。」と語る。
また、ホットペッパー編集部によれば、ホットペッパーの特集「忘年会・新年会パーフェクトガイド」に掲載する店舗数は伸びているという。「今年の傾向としては、会社の飲み会というよりは、 同僚同士で、女子会などプライベートの忘年会が多くなっていると思います。女子会では、ハコ(店内の雰囲気やデザイン)を意識して選ぶ傾向が強いようです。すごくお洒落ではなくても、居心地がいい、長時間滞在できるなどが決め手になります。」
ホットペッパーでは、女性の女子会に対して、男性同士の飲み会をターゲットにした「“大人の男”飲み会」という検索カテゴリを設置している。ホットペッパーユーザーの男女比は半々ということで、女性だけでなく、男性に対してのコンテンツにも力を入れる。これも最近の傾向で、プライベートの飲み会が増えている証拠でもある。
これから1〜2週間が忘年会予約のピーク。 一年で一番の稼ぎ時の12月、あなたの店は予約で埋まっているだろうか?