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・フェイスブックをカスタマイズして公式HPに誘導する
チェーン系の外食でも「フェイスブック」活用は始まっている。
イートアンド(本社:大阪市中央区南久宝寺町)の主力ブランド「大阪王将」では、昨年8月に「フェイスブック」ファンページを立ち上げた。

「大阪王将」新宿店。夜は居酒屋的に使う人も多い。

大阪王将 看板の元祖焼餃子(6個230円)。
「大阪王将」は昨年1月に「ツイッター」を始めており、フォロワー数は7800人を超えている。
つぶやきの回数も2万7千回を軽く上回っていて、本気で取り組んでいることがうかがえる。その本気度は、ツイッターのユーザーのブログで、「ちょうど今さっき大阪王将のお話をブログと同時にツイッターにつぶやいたら、大阪王将さんからお返事を頂いちゃいました」と、驚きの文が綴られるほどだ。
「ツイッター」ユーザーが集まるオフ会の開催、通販の楽天市場店のように個別の店でつぶやくケースなど、さまざまな試みを行っている。
そうした「ツイッター」による顧客とのコミュニケーションを取っていくうちに、欠点も見えてきたという。
「ツイッターだとタイムラインでどうしても情報が早く押し流されてしまいます。動かない情報の置き場として、フェイスブックを開始しました」(イートアンド・マーケティングデザイン室、室山加奈子氏)。
つまり、伝播の瞬発力があって常に新しく情報が更新されていく「ツイッター」に対して、古い情報が蓄積されていく「フェイスブック」には重要な情報をじっくり読んでもらうことを期待している。
反響は「ツイッター」のユーザーからはあった。外食業界で「フェイスブック」を活用する企業、店舗が少ないため、業界からの反響はこれからだろう。
昨年の11月頃より「フェイスブック」利用者数、アクティブユーザー数が一気に増えたことを実感している。現状の「いいね!」の数、アクセス数は日によってまちまちで、「ツイッター」での告知や新しい情報の掲載に左右されるそうだ。
「フェイスブックの使い勝手は独特ですが、手軽に情報発信ができてすぐにフィードバックが見られるのは便利です」(同)と、手ごたえを感じている。
ファンページ作成で重宝している機能は「FBML」と「ノート」。
「FBML」はファンページ内で管理者がカスタマイズできる「フェイスブック」内での言語で、一般的なWebのHTMLのように使用する。
「FBML」によって、公式ホームページの店舗一覧に誘導できるように、店舗情報につながる都道府県一覧を作成した。たとえば、ファンページの左端にあるメニューから「FBML」で作成した「店舗一覧」をクリック。開かれた「店舗一覧」から「東京都」をクリックすれば、公式ホームページの東京都の店舗情報に飛んで、新宿店以下東京都内にある計10店の情報が閲覧できる。
なお、本連載中にも「フェイスブック」の機能が強化され、ファンページ(Facebookページと名称変更された)のカスタマイズに、一般的なHTMLやJava Scriptが使えるようになった。特殊なFBMLは廃止される方向のようで、よりカスタマイズがしやすくなったと言えるだろう。
また、ホームページにひも付けできないものは、「ノート」というブログにも似た機能を用いてアップしている。「ノート」では、新商品販売実施店のお知らせ、海外旅行が当たるキャンペーンなど、ある程度長い期間、顧客に見てもらいたい情報を厳選してアップしている印象だ。

大阪王将が重視するノート。情報をためる役割を担っている。
公式ホームページに掲載している情報も英訳を書き加えて「ノート」に掲載するなど、公式ホームページにはない情報発信にもチャレンジしている。
「ツイッター」では顧客とのカジュアルなコミュニケーションを取っているため、「フェイスブック」のファンページではあくまで情報提供のページとして、両者を棲み分けている。
また、「大阪王将」は香港に3店舗を有しているが、香港の取引先の要望で香港向けの英語の「フェイスブック」ファンページも立ち上げている。

大阪王将の香港向けフェイスブック。
「海外では企業がフェイスブックのファンページを持つのは当たり前といった雰囲気があるようです」と、同社でも戸惑いがあったが対応した。
基本ホームページで情報は発信できるが、「フェイスブック」では交流もできるし、海外に強いので、窓口を増やすには有効だ。
「フェイスブックやツイッターでいいなと思うのは、お客様が大阪王将に行っておいしかったとつぶやいてくださることです。これまでホームページにお問い合わせのコーナーを設けても、苦情しか来ませんでしたから」。
顧客の前向きな書き込みに励まされるだけでも、「ツイッター」に加えて「フェイスブック」を始める意義はありそうだ。
イートアンドでは、今後は「大阪王将」で培ったノウハウを生かし、ラーメン、カフェなどの他業態に広げていく方針。マス広告と公式ホームページをつなぐ位置づけで、ソーシャルメディアを有効に活用していくという。