*バックナンバー
・「和食がんこ」上野店20年、銀座店15年
「食文化を通して日本の文化を大切にする、会長がやってきたのを礎として新しいものを入れたい。今の柱は1本ですが、あと2本は持っておきたい。その1つがフランチャイズ。本部としてフィーをもらうモデルも持っておきたい。」
「上場は考えていません。上場するとお客様の方より株主の方を見てしまいます。外食産業では上場して資金を集める必要がない。上場はもともと工場を作るなど何百、何千億も投資が必要な会社のものというイメージ。上場できない理由を並べてるだけかもしれませんね(笑)。」

創業者、小嶋淳司氏のイラストがトレードマーク。
「海外出店も魅力的ですが、まだ勇気がない。でも、早く考えておかないと出遅れてしまいますよね。しかし、会長は仲間が行って失敗した事例を聞いています。日本でもまだ関西中心で、出店余地はまだある。出すところが無くなったら、海外へというのが現状です。」
「まずは、東京をしっかりさせないと。最近、東京での採用人数が増えているにも拘わらず、ここ3年間は出店がありません。関西は今も出店を続け、6/20に奈良・登美ケ丘店がオープンします。東京は当初しんどかったので、東京に出店しても赤字になるというイメージを持たれているのも一因です。」
「銀座は平日と土日で客層が違うので、販促はどう打てばいいのか、その辺がわからない。大阪は遊ぶ、住む、働くが一緒の場所なので折り込みチラシでいい。東京はメディアを使わないといけないですが、ウチは使い方が下手ですね。」
小嶋氏は、4年前にがんこが買収した株式会社リトル沖縄オーバーシーズの代表取締役も兼務。銀座、横浜で沖縄料理店を5店舗運営している。
「リトル沖縄は前のオーナーが辞めたいというのでウチが引き受けました。ウチは、買収した会社の文化を守りたいという意識が強くて、オーナーさんから気に入られています。大阪でも創業60年のうどん店、株式会社にし家も女性経営者から引き継ぎました。」
「沖縄料理店は東京で展開していますが、大阪にも持っていきたい。もともと大阪市大正区は沖縄出身者が多く、リトル沖縄と呼ばれ、沖縄料理店も多い。沖縄料理は家庭料理なので特徴を作りにくい。店も沖縄料理に琉球音楽ライブとパターンが決まっています。そこに特徴を付けて、大阪に持っていきたいですね。東京では10坪くらいで沖縄立飲みをやりたい。三線を引けるスタッフがいてワイワイ盛り上がる。」

「竹富島」(東京・銀座6丁目)は古酒泡盛が自慢。
「飲みに行こうかと言う時に沖縄料理は思い浮かべてくれない。でも、ぐるなびの6月検索キーワードで沖縄が上位になるなど夏場は思い出してくれます。去年はANAが冬場も沖縄行こうよ、とキャンペーンやってくれましたがまだ定着していません。冬場は弱い。そこにコース料理を作って、和食に飽きてる方々に忘年会や新年会に沖縄どうですか、と売り込みたいですね。アグー豚や沖縄野菜がウリです。」
「次に東京でとんかつ店をやりたい。関西で『とんかつがんこ』を9店展開しています。 オーストラリアの牧場と契約してオリジナルの『がんこ豚』を使っています。東京では安価な『かつや』さんか、商業施設の『和幸』さんか、高級な個店しかない。そこに20~30坪で客単価1000円程度のとんかつチェーンを作りたい。東京は蕎麦屋の文化があるので、とんかつ屋でも酒を飲んでいます。大阪では飲まない。大阪で夜はしんどいけれど、東京はイケます。」
同社は様々な業態を展開するが、その全てに「がんこ」の名を付けているのが特徴。
「僕は最初納得できませんでした。様々な店名で店舗展開している企業はある。しかし、どんな会社が展開しているのか一切分からない。それでは社会的信用もなくなる。何でも『がんこ』と付ければ、がんこフードサービスはこれだけの店をやっている会社だという信用を得ることができる。だから最初から全部、がんこを付けた、と会長から聞いて納得しました。」
PR下手と小嶋氏は言うが、節電で話題のゴーヤを使った緑のカーテンをネタに面白いキャンペーンを展開しようとしている。家庭で出来たゴーヤをリトル沖縄の店舗に持参したら、ゴーヤチャンプルを200円引きで提供するというもの。リリースさえ上手くいけば話題となりそうだ。
がんこは和食を基軸に、他に、寿司、とんかつ、ろばた、豆腐、うどん、沖縄、回転寿司という8業態も展開している。出来上がったこれらの業態を維持し、さらに進化させていくことが二代目となる小嶋氏の役割。震災で景気が低迷する中、維持に奔走して新店が出せていないが、地道に出店を積み重ねて、創業48年という「がんこ」の看板を東京市場でも輝かせることを期待したい。