今はや 〜今流行っているお店〜
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勢い止まらないバル人気。
「キッチン セロ(kitchen cero)」
(東京・目黒/スペインバル)
第8回 2011年1月26日今流行っている店は、どんな店?なぜ流行っているのか?実際に営業中に店を訪れ検証。「次に流行る店」=“次はや”に対して“今はや”。流行りの店の秘密をレポート!

連日盛況のバルが目黒にも。
最近、ビストロ、バル業態が一層の盛り上がりを見せている。手頃な価格のワインと気取らない料理が、日常使いの店として幅広い層に受け入れられているのだ。外食経営者に注目している店を尋ねると、ビストロやバルの名前がよくあがる。今回は、そんな注目されているバルのなかでも、目黒で連日盛況だという「キッチン セロ」を訪れた。
目黒駅の東口を出て、少し歩いた路地に「キッチン セロ」はある。ライトブルーのペンキで塗られた木の扉がまず目に入る。

あやうく通り過ぎてしまうかのような、目立たない入口。
店に着いたのは、金曜午後5時、開店時間ちょうど。にもかかわらず、もう予約でいっぱいとのこと。「短いお時間であれば…」と階段をあがった奥の個室に通される。オープンキッチンに長いカウンターが続く。店内は20代から40代とおぼしき幅広い年代の女性グループで溢れかえり、なかには仕事帰りと思われるスーツを着た男性客の姿もちらほら。皆、最初の一杯を飲みながら店員を交えておしゃべりを楽しんでいるところだった。
「キッチン セロ」の大きな特徴はスタッフ全員が女性であること。店の雰囲気もどことなくやさしく、女性ならではのきめ細やかな心遣いが感じられる。木の素材をふんだんに使った店内は、気取りのない、ほのぼのと温もりのある空間。料理や飲み物の相談も気軽にのってくれるし、眼を凝らすと個室のあちらこちらに遊び心をくすぐるような仕掛けがほどこされている。小さなワインボトルをひっくり返して作ったシャンデリアや床下のセラーなど、心憎いばかりだ。

ワインボトルでつくった照明。

テーブル下の透けたガラスの先には・・・

ワインセラーが!遊び心のある仕掛けが随所に見られる。
メニューは、スペイン料理を中心に、旬の魚介類と肉、農家直送の野菜を丁寧に調理したもの。トルティージャ、生ハム、フリットといった定番メニューの他に本日のメニューがある。ちなみにその日は前菜が約50種、メインディッシュが約10種、パスタが約20種。客の好みそれぞれに対応できるほど品数は豊富だ。とくに取り合わせの妙が目を引く。

本日のメニュー。前菜から、メイン、パスタ、デザートまで品数豊富。
たとえば、「白子と白菜の春巻き‐ゆず風味」(900円)、「雲丹クレソン」(1000円)、「フォアグラと大根の揚げ出し」(1600円)など、思いもよらない独創的なアイディアが光る。肝心の味はと言うと、食材の持ち味をストレートに表現するシンプルさのなかに、繊細な味覚を突き詰めている感じ。口に入れると、取り合わせた異種の旨味が何層にもやってくるので、じっくりと噛みしめたくなってしまう。

絶品だった「炙り鯖と焼きなすのカルパッチョ‐しょうが風味」(1200円)。

「丹波黒鶏とたっぷり野菜のパリッと焼き」(1500円)。数々の薬味は好みで。

「千代幻豚のソテー‐シェリービネガーソース」(1600円)
ワインの種類も豊富で、スペイン、フランス、イタリアから常時100種類程度用意しており、流行のビオワインや国産ワインも揃えている。ボトルにも価格が表示されており、安心してオーダーできる。グラスワインも白8種、赤8種、ロゼ1種、スパークリング2種とたくさんあり、いろいろなワインが一度に楽しめるのもありがたい。ソムリエールによると、山梨の金井醸造場と直接契約を結び、無農薬栽培のデラウェアを使った白・赤ワイン(750円)がともに好評だという。早速、デラウェアの白ワインをオーダー。色は深い黄金色、香りはフルーティで、甘すぎるのかと思いきや、寧ろきりりとした味わいが印象的。納得の美味さである。

お通しは「カブのポタージュ」。デラウエアワインとともに。
6時には入店しようとする客を店員が申し訳なさそうにお断りする場面を何度も見かけてしまった。予約制とうたっていないないのに、予約でいっぱいのお店。ひとつひとつの仕事が丁寧なので、オーダーしてから料理が出てくるのが、やや遅いことは致し方がないだろう。お値段もリーズナブルなのだから、あらかじめ電話で予約するのがベターだ。そのうえで、繊細な味わいの料理とお酒、心遣いの行き届いたサービスを、カジュアルな居心地の良い空間で堪能してはいかがだろうか。
■店舗情報
「キッチン セロ(kitchen cero)」
住所:東京都品川区上大崎2-13-44 大庭ビル1F
電話:03-5791-5715
営業時間:17:00〜25:00(年中無休)
【取材・執筆】 西元 良枝(にしもと よしえ) 2011年1月21日取材
兵庫出身。某新聞社発行の季刊誌にて健康・料理のページの編集を担い、現在はフリー。趣味は流行りのダイエットに手を出すこと。紆余曲折を経て、今はラン&バイク。おかげでおなかはいつもぺこぺこ。美味しい料理と酒を求めて流離う日々。
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