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今はや 〜今流行っているお店〜
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ちょっとした心遣いが嬉しいワイン酒場。
「東京ワイン倶楽部 楽」
(東京・渋谷/イタリアンバル)

第9回 2011年2月2日

今流行っている店は、どんな店?なぜ流行っているのか?実際に営業中に店を訪れ検証。「次に流行る店」=“次はや”に対して“今はや”。流行りの店の秘密をレポート!


料理パフォーマンスとちょっとした心遣いで客の心をつかむ。

 道玄坂を上り、渋谷マークシティのすぐ隣のビルの1階という、一見、見つけにくい場所にあるにも関わらず、連日お客が絶えない店がある。それが「東京ワイン倶楽部 楽」。もともとは、楽コーポレーションが経営する和食居酒屋「くいものや 楽」として営業していたが、昨年2010年2月25日に、ワイン酒場としてリニューアルオープンした店なのである。


春先から初夏にかけては、テラス席も設置する。

 予約時間が土曜日の20時だったこともあるが、店内はすでに9割方満席だった。席に着くとすぐに女性店員が、除菌スプレーとお手拭を持ってやって来た。手に除菌スプレーを吹きかけてくれるので、それを擦り込んでから、お手拭で泡を拭きとるというわけだ。おしぼりだけを手渡されるよりも、お客への配慮が感じられて好感が持てる。

 客層は20代後半から30代中ごろの社会人。土曜日ということもあるだろうが、ネクタイスーツ姿の人は数える程度。男女の割合は半々ぐらい。場所柄学生が多いのではと思っていたのだが、学生らしい感じの人は見受けられない。照明はライトダウンされており、賑わっているのだが、ワイワイという騒がしい感じでは決してなく、客同士の囁くようなトーンの会話がBGMにも聞こえ居心地がいい。

 店内はカウンター席と4人掛け・6人掛けのテーブル席に分かれている。通路は店員が一人通れる程度しかないが、店員さんがテキパキとした対応をしてくれるので、トイレに行く時以外は不自由さを感じることはない。女性・男性店員ともに受け答え・反応が早く、とても感じよい。ワインソムリエはいないが、ワインや料理についても分かりやすく説明してくれるので、気持ちよくオーダーできる。


水曜日以降は予約がベストという盛況ぶり。

 “男のイタリアン”と銘打ってカウンターには大鍋に入った料理が置かれているが、盛り付けは彩も美しく、どれもお酒に合うように仕上げられている。魚貝類のカルパッチョは、ドレッシングが別のグラスに作られていて、食べる直前にライムをふりかけてから、ドレッシングを混ぜていただく。フレッシュなドレッシングが、新鮮な魚の味をさらに引き立ててくれる。自分で仕上げる楽しさも味わえる。


「魚貝類のカルパッチョ」680円。ワインがすすむ爽やかな逸品。


「名物ITALIAN牛スジ肉じゃが」735円。
ホクホクのじゃがいもが後をひく、トマト味のビーフシチュー風の一品。


「有機野菜でバーニャカウダー」735円と「自家製レバーパテ」714円。
パンがなくなると、クラッカーをサービスしてくれる。


「焼き木の子チーズリゾット 温泉卵のっけ」840円。とろとろ玉子と混ぜて。

 面白いのが「名物 ベジタパス」。日替わりタパス約7種類ほどをワゴンにのせて店内をまわる。こちらは一品400円で提供している。あと少しだけ何か食べたいというときに、ワゴンを見ると、ついついオーダーしたくなってしまうという演出が心憎い。


手作りキッシュやタラモサラダなど。

 ワインはスペイン、イタリア、アルゼンチン、チリ、アメリカなど世界各国の手頃な価格のものを厳選している。赤ワイン12種、白ワイン9種、スパークリングワインの3種はボトルで2625円均一にしている。その上のランクはワインセラーにあり、フルボトルがどれでも市販価格プラス1000円で飲めるというのだ。

 食後のドルチェに「炎の焼きプリン」(315円/冒頭写真)をオーダーしてみると、目の前で、バーナーを使って表面の砂糖を焼くパフォーマンスを実演してくれる。ちょっとしたサプライズ的な見せる技は、印象にも残り、リピーターを獲得するのに効果的だろう。他にドルチェはパンナコッタなどあり、全5種類。

 残念ながら満席状態だと、料理は次々とは出てこない。しかし、テーブルが広くないこともあり、一品食べ終わるタイミングを見計らって提供しているようにも感じられた。


メニューを見るよりも、店員さんにオススメを聞く方がベター。丁寧に説明をしてくれる。


ワインセラーには常時約100種類が用意されており、すべて値段が表示されている。
ワインセラーに直接見に来て選ぶお客もいる。
 
 席で会計を済ませて店を出ようとすると、店長と料理長2人が見送りをしてくれて、「寒いですので、お風呂で温まってください」と、入浴剤を人数分手渡された。

 この店が人気な理由。それは、料理パフォーマンスとちょっとした心遣い。それと定員の迅速な対応と会話だ。カジュアルなイタリアンバルでありながら、老舗にも通じるおもてなしの心が感じられるところではないだろうか。恋人、友人、会社の同僚と…誰と来ても楽しめる空間で、ワインを気取らずに飲みながら会食を楽しんでみてはいかがだろうか。

■店舗情報
「東京ワイン倶楽部 楽」
住所:東京都渋谷区道玄坂1-15-3 プリメーラ道玄坂1F
電話:03-3463-5792
営業時間:17:30〜23:30(ラストオーダー23:00)無休

【取材・執筆】高橋 晴美(たかはし はるみ)   2011年1月29日取材
埼玉出身。株式会社リクルート・フロムエーを退社後、フリーに。食の情報を中心に、歴史・科学・育児など様々な分野の記事を、書籍や季刊誌にて執筆中。趣味は犬との長散歩。珍しい&美味しい食材を買い求め料理すること。飲み食べ歩き。



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