今はや ~今流行っているお店~
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無愛想でも高くても行列ができる。
「かねます」
(東京・勝どき/割烹立ち飲み)
第18回 2011年4月20日今流行っている店は、どんな店?なぜ流行っているのか?実際に営業中に店を訪れ検証。「次に流行る店」=“次はや”に対して“今はや”。流行りの店の秘密をレポート!

割烹並みの料理のレベルの高さと、立ち飲みのカジュアル感とのギャップが売り。
「かねます」があるのは、大江戸線「勝どき駅」直結のビル1階。高層マンション建築に伴い近年移転した。事前調査によると17時過ぎでもお客さんがいっぱいで、並ぶのを覚悟で訪れなければならないほどの人気“立ち飲み屋”。全く想像がつかないので気合いを入れて土曜日17時過ぎに訪問。
まだまだ外は明るい中だからか、外観はひっそりとした雰囲気。人は誰も並んでおらず、扉の閉まったお店は休み?と思うほど。もしかしてまだオープンしていないのか、とすだれのかかったドアを恐る恐る開けると…
お店には既にたくさんお客さんが!みんな一体何時から飲んでるんだろうか。辛うじて3人ほど入れるスペースを作ってもらった。
立ち飲み屋によくある雑多な感じやチープさは意外と無く、比較的新しい店内はすっきり綺麗。立ち飲みスペースはカウンターをぐるっと囲んで20人~30人くらいは入れる程度。
決して広くは無いけれど、出入りをするお客さんが通れるくらいの隙間はあり。テーブルの下にバックを置くスペースはちゃんとあって、立ち飲み屋だけど最低限の心配りはある模様。これだったら会社帰りの小奇麗な格好でも安心して立ち寄れる。
まずはビールで乾杯。
ここの生ビールはなんと黒エビスのみ。お酒のメニューというものは無く、店員さんに聞くしかない。他にハイボール、日本酒が1種のみらしい。値段も推測1杯600円。立ち飲み屋だと思うと高いが、量はグラスにたっぷりなので普通。ハイボールはウイスキーで割ってあり、このあたりも最近の安い立ち飲み居酒屋とは違う。
とりあえずメニューは黒板に書いてあるが、全く読めないためオススメを聞くと若い店員さんが表情を変えず刺身がおいしいと教えてくれる。鯛か・・・と迷っていると横からおじさん店員が「まぐろもあるよ。」と。完全に心のうちの読まれた私たちは「じゃあ、それで!!」と飛びついた。
ここでは注文方法が独特。正式な料理名というものは無いに等しく、店員さんもリピートはしない。大枠はあるようだが、季節や入荷に合わせてアレンジしているからだ。
出てきたマグロはこちら。1800円
口の中でとろけるマグロにミョウガとシソが海苔で巻いてある。このひと手間と、どさっとお皿に盛り付けられた大雑把な感じがいい。
お店の名物「うにの牛肉巻き(2000円)」
この斬新さがなんとも言えない。みんな間違いなく大好きな海栗と肉のコラボ。しかも海栗がこぼれて出てくるサプライズ。何ともにくらしい。ちょっと時間をおくとすぐに蕩けてしまう新鮮さは感動もの。
サラダ(800円)
一応ポテトサラダらしいが、どうみても蟹が主役。出てきた時の感動も大きい。なぜなら、サラダだと思って頼んだら極太のカニの身がたっぷり入っている。カニの甲羅に盛られていて、器の底からはカニ味噌が現れるのだ。
今回一番の感動はこの「茄子の田楽」(1500円)
大きい茄子に3種類の味噌を使ってます。実は今回のメンバーのうち、2名が茄子嫌い。しかし、この茄子には感動していた。甘くてジューシーで、思わず全てをむさぼり食べた程の衝撃の味だった。
店員さん達はお世辞にも愛想が良いとは言えないけれど、観察していると3人の店員のキャラクターがばらばらで個性を感じる。黙々と仕事をしているが、お客さんを構っていないのでは無い。お客さんが料理とお酒、おしゃべりを自分のペースで楽しめるよう、必要最低限の干渉にとどめているような、そんな配慮を感じたのだ。
お客さんは女性4割、男性6割でわりと少人数で年齢層は高い。みんないい気分で飲んでいるが、大騒ぎもせずお行儀がいいのは場所柄からもあるのか。次から次に入れ替わり立ち替わりお客さんが来ます。
生湯葉(800円)
控え目な量に見えるが実は奥底に湯葉がたっぷり。伸びる伸びる。
確かに値段は高い。でも料理はどれも間違い無くおいしい。素材は一流のものを惜しげもなく使っているし、見た目にも期待をいい意味で裏切ってくれる演出がある。
立ち飲みだからこそ、予算がたっぷりあれば長居をしてお腹いっぱい食べればいいし、懐がさみしい時は軽く飲んで食べてすぐ帰っても全く違和感が無い。今まで、そこそこの料理と酒で安く飲める、という立ち飲み屋はあったがここまで本格的で贅沢な味を手の届く予算で気軽に楽しむ、というお店は聞いたことが無い。そこが人を惹きつけて離さないところなのだと感じた。
■店舗情報
「かねます」
住所:東京都中央区勝どき1-10-4
電話:03-3531-8611
営業時間:16:00~20:00
日曜・祝日
【取材・執筆】MINAKO 2011年4月16日取材
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