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今はや ~今流行っているお店~
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平成生まれの部下を連れて行こう!
「恵比寿横丁」
(東京・恵比寿/横丁)

第27回 2011年6月29日

今流行っている店は、どんな店?なぜ流行っているのか?実際に営業中に店を訪れ検証。「次に流行る店」=“次はや”に対して“今はや”。流行りの店の秘密をレポート!


流しのアコギ演奏に気分上々↑↑

 今、ちょっとした話題の飲み屋街「恵比寿横丁」は、恵比寿駅東口を2分歩いたところにある。駅から何気なく歩いていると、ビルの一階に突如現れ、行書で書かれた「恵比寿横丁」の文字が目に飛び込んでくる。赤提灯ズラリと並び、昭和の街をテーマパークとして再現したようなインパクトのある外観に、通行人も足を止めたくなるだろう。

 恵比寿は、今ではお洒落な街として定着し、東京の住みたい街としても人気が高い。その要因には、駅前の商業施設の充実とは反対に、地域密着で恵比寿の個性を生かしたショッピングセンターや商店街の存在は思いのほか大きい。「恵比寿横丁」は、個人共同スーパーであった共同市場「山下ショッピングセンター」を、飲食店コンサルティング事業を手がけるTRNグループが一括で借受けるかたちで開業した。5月30日にオープンし、今では13店舗から19店舗と規模を拡大し、夏に向けてますます勢いを増している。


色とりどりのネオンと赤ちょうちんが出迎える入口。

●昭和の庶民派横丁

 人気の要因は、何といってもその雰囲気だ。入り口の赤提灯を潜り抜けると、一本の細い通路にまで客席が置かれている。活気に溢れ、串焼きを頬張りながら笑い、お酒を飲みながら肩を組んで歌う光景が広がっていた。店を仕切る壁は、暖簾と店名が書かれた提灯だけ。おのずと臨店とも仲が良さそうな印象を受けた。店員の威勢の良い掛け声が飛び交う。気付いたらもう、そこは古き良き昭和の時代にタイムスリップしていた。お洒落で高級感のある印象は全く無いが、庶民的で人間臭さと笑顔が溢れた横丁が広がっている。


活気に溢れた通路。

●出前!ハシゴ!OK!皆で盛り上がろう!

 分け隔てないのは、店内の構造だけではない。「恵比寿横丁」の中に入っている店が、互いに助け合って営業している印象を受ける。他店の客に出前を行う事が当然の如く行われている。また、他のおススメ店を教えてくれる事もよくある。店舗ごと壁を作らず営業していると、なんだか隣の知らない客に話しかけたくなる。それは、「恵比寿横丁」で店を含めて、皆が一つになって盛り上がっているかのような、温かい雰囲気に包まれたからだろうか。

●恵比寿の非日常性

 では、なぜ新橋のような飲み屋街が、この恵比寿の街で成功できたのか。それは恵比寿にとって「恵比寿横丁」のような庶民的で日常を感じさせる商業施設が少ないからではないだろうか。

 そもそも恵比寿町は、「恵比寿ガーデンレイス」や「サッポロビール恵比寿工場跡」など、広大な複合施設が充実している。ショッピングやレストラン、映画館、美術館といった魅力的なショップが多い人気のエリアである。しかし、恵比寿が常に「住みたい街ランキング」の上位に位置していられるのは、その綺麗な外観以外にも大きな理由がある。それが日常を感じる事のできる、地域密着の「恵比寿横丁」のような庶民派の複合共同施設なのである。


 今の居酒屋の主流である、「個室でゆったり」を取っ払い、活気に満ち溢れた飲み屋街が、時代を越えて再び求められている。私が行ったときには、30代からの客が大半を占めていた。恵比寿横丁は、大人のオアシスである。若者にとって赤ちょうちんが吊るされている居酒屋は、それだけで古びた印象を持つ。ましてや「横丁」という言葉は、若者にとって死語ですらない、知らないのだ。しかし、こんなにも活気に溢れた場所を、知らないまま素通りするのは損である。昭和を知らない若者も一度赤ちょうちんのある暖簾を潜ってしまえば、きっと病みつきになるはずなのだ。


焼き鳥をつまみ会話が弾む。

 時代から消え去ろうとしている昭和の横丁が、ここ恵比寿にある。平成生まれが社会に出て働きだしている時代になった。ぜひ会社の上司は、一度昭和を知らない部下を「恵比寿横丁」へ連れて行ってはいかがだろうか。おそらくいつも感じている壁は、消えて無くなっているはずだろう。


■店舗情報
「恵比寿横丁」
東京都渋谷区恵比寿1-7-4
http://www.ebisu-yokocho.com/


【取材・執筆】 酒井 慎平(さかい しんぺい) 2011年6月27日執筆


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