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第35回 2004年6月20日
 恵比寿ガーデンプレイス内で6月19日(土)・20日(日)に開催された「ジャパン・ビア・フェスティバル2004」を訪れ、様々なビールを試飲した。

グラスを手に一斉に乾杯する
 立っているだけで汗が出てくるような晴天の下、恵比寿ガーデンプレイスを訪れた。開場は14時半なのだが、13時過ぎから数十人並んでいる。このフェスティバルは毎年2日間開催されて、およそ5000人が訪れる。広島で開催されている「全国新酒鑑評会」とは違って「フェスティバル=遊び」の雰囲気となっており、ホットドッグやラーメンを販売しているスペースもある。また、ビール造りを体験できるコーナーもある。個人でビールを造ることが認められていない日本では、このようなBOP(Brewing On Premises=醸造所で個人がビールを造ること)もイベントとして盛り上がっているようだ。


ビールを仕込むための小さなタンク
 このフェスティバルの最大の魅力は珍しい銘柄がドラフト(樽)で飲めることであろう。海外からおよそ40種類、国内でおよそ60種類のビールが揃っている。
まずは「ピルスナーの元祖」と言われているチェコの「ピルスナー・ウルケル」を口にしてみる。鮮烈な印象はないのだが、モルトの香ばしさの後にカラメル系の甘みが感じられた。次に「アンカー・リバティエール」を試飲。バランスが良く余韻が長い。そして「よなよなポーター」を注いでもらう。華やかで、コクがあるのにすっと飲めてしまう。このブランドのレシピがすごいのはもちろんだが、黒ビール(強く焙煎して黒くなった麦を使用したビール)は「リアルエール」で提供することによってその個性をより高められると再認識する。従来のように二酸化炭素を入れてしまうと泡の硬い刺激と黒ビールのコクがバッティングして(醸造所で飲むのよりも)飲みづらくなってしまってはいないだろうか。
 

 

藤原ヒロユキ氏もビールを出した


 来場者は95%が日本人。年齢層は20歳代〜50歳代とかなり幅広い。ビールマニアの集まりと言うよりはイベントを体験しに来ているという感じで、グループ客が圧倒的に多い。男女比率は7対3といったところ。主催の日本地ビール協会は今年で設立10周年。ビアテイスターやビアジャッジといった資格制度を導入し、同協会は日本でビール文化を深めるために大きな役割を果たしてきた。小田会長も様々な取材を受けるために会場を歩き回っていた。


 この日は恵比寿のアイリッシュパブ「イニッシュモア」でも18時より「カスクエールフェスタ」を開催しており、美味しいビールを手にした人々の賑わいは明け方までずっと続いている。日本でも様々なスタイルのビールが飲めるお店が増えてきており、これを契機に涼を求めてビアレストラン巡りをしてみるのも乙なのではないだろうか。



ベルギービールの専用グラス。55種類並んでいる

 
 
 
ジャパン・ビア・フェスティバル2004
主催 日本地ビール協会
URL http://www.beertaster.org/
取材・執筆 山越 龍二 2004年6月20日
 

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