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第36回 2004年6月27日
カウンターには、泡盛の古酒や手作りの酒類のボトルが並ぶ。
 新橋駅から徒歩3分、夕方7時ともなれば店内も既に満席。
 お店の外に設けられたテラスにまでオリオンビール片手に、料理をつまむお客様の姿が見られる繁盛店が、沖縄料理店「源さん」。
 NHKのちゅらさん(2001年4月〜9月)の放送が始まる前の2000年の夏に、沖縄出身のオーナー源さんが新橋に オープンしたお店である。
 当初は10席程の小さなお店であったが、1年半後に、同じく新橋である現在の場所に移転した。

リクエストによって三味線ライブも!
スタッフの真吾さん(左)、
普久原さん(中)、マリさん(右)
 「オープン当初は、沖縄食材も手に入りにくく大変でした」
 とにっこりと笑うのは、オーナーの奥様である アキエさん。
 「源さん」では食材のほとんどを、沖縄から 直接仕入れている。
 現在は、日持ちのしないソーキそばなどに使用される沖縄そばや、木綿豆腐を水切りしたような硬めで重い沖縄豆腐なども、東京でも造られているそうなので そちらから仕入れているということだが、当時は、沖縄から送ってもらうしかなく豆腐など、作りたての味を楽しんでもらうというわけにはいかなかったようだ。
 人気No.1メニューは、何といってもゴーヤチャンブルー。


オーナーの源さん(右)と
源さんの奥様、アキエさん(左)
「沖縄ではほとんどの家で、庭にゴーヤを育てているんです。
 毎日子供の頃から体に良いという理由で、ゴーヤを食べていたので、大抵の沖縄の子供はゴーヤが嫌い。こちらへ来ると、小さな頃から食べてきたので懐かしい味になってくるんですね。

沖縄ムードのある店内
 東京の人達にも、ゴーヤに親しんでもらおうと思いましてお店では、今2種類のゴーヤチャンブルーを出しています。
 普通のゴーヤチャンブルーは、ゴーヤと豆腐、卵とスパムだけとシンプルなのですが、ランチにはゴーヤの苦味を抑えるために玉ねぎや人参、もやしなどの野菜の自然な甘みを加えて、食べやすくしています。
 お客様も食べなれてくると、ゴーヤがたっぷりと入った本場の味を注文するんですよ」

「源さん」の外観
 この他の人気メニューは"海のキャビア"と言われる珍味の海ぶどう。
 最近でこそ、東京でも手に入るようになったが オープン当初は、非常に珍しい食材であった。
 また、東京では甘酢漬けでしかほとんど口にすることが無いらっきょうを塩漬けしておかかとお醤油をかけた島らっきょう。珍しいところでは、沖縄食材であるゴーヤ、島らっきょう、紅芋そしてもずくを揚げた天ぷら盛り合わせ。
 こういったつまみを食べた後に、ソーキそばで締める人が多いのだとか。

 一方お酒はというと、やはりオリオンビールが一番人気だそう。
 もちろん泡盛も60種類ほど揃えており初心者の方には、アルコール度数25度と飲みやすい残波(シロ)などをオーダーする人が多いのだとか。
 飲みかたは、水割りが圧倒的であるが二日酔いに効くと言われるウコンを使用したうっちん茶で割ったり、女性にはビタミンCがたっぷりと含まれているシークゥワーサーで割る飲みかたも人気だそうだ。
 意外なところでは、グロテスクなハブ酒に挑戦する人もいる。

 ちなみに「源さん」には入荷困難な泡盛が置いてあることもあり、運が良ければ飲めるのでお店のスタッフに聞いてください、とのことである。

 夜の8時からと、10時半くらいの時間帯にはお客様のリクエストによっては、三味線のライブがあることも。
 連日、これを楽しみに通う常連さんもいるそうだ。
 お客様の7割は女性客が占めており特に、若い女性は沖縄へ旅行した際の沖縄料理が忘れられずに訪れる人も多いという。
 「源さん」に来て、沖縄と同じ味と感動してくれる人もいるそうだ。

一番人気はやっぱりゴーヤチャンプルー
プチプチとした歯ざわりが楽しい海ぶどう
食事の締めくくりは、ソーキそばをあっさりと

 本場の沖縄料理を食べながら、三味線ライブを楽しむ。
 沖縄へ旅行して、青い海と島唄のリズムが忘れられない人も 沖縄未体験の人も、是非一度訪れてはいかがだろうか?
 

「源さん」
住  所 : 〒171-0022
  東京都港区新橋 3−21−7 松本ビル1階
電  話 : 03-3433-3741
営業時間: ランチタイム 11:30 〜14:00
酒と肴タイム 17:00 〜23:00
定休日  : 日曜日・祭日
 
 
取材・執筆 本誌編集長 石田 千代 2004年6月27日
 

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