今年4月に新宿にオープンした「くろ○」。焼酎をおよそ350種類揃え、プレミアム物からレア物まで焼酎好きをうならせる品揃えはすべてグラスでいただくことが出来る |
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新宿「くろ○」は焼酎の店である。「森伊蔵」や「山ねこ」、「百年の孤独」を欠品なく揃え、たとえば緑茶焼酎「天の美緑
緑茶」長芋焼酎「ゆうばり 寅次郎」ごぼう・とうもろこし焼酎「白髭」その他ピーマン焼酎やこんぶ焼酎をグラスで飲むことが出来る。志村けん氏が来店した際、一通り飲んだあとにおすすめを聞かれた井倉店長は、クセの強い焼き芋焼酎「焼きいも
鬼火」をお持ちしたそうで、志村氏は「焼きいも 鬼火」をおかわりしたという。「好きな焼酎を見つけていただく」ことを心がけている井倉店長にとり会心の瞬間であっただろう。
料理では「旨味と甘みがある」鹿児島の六白黒豚を使用した炭火炙り焼や「肉質に粘りが感じられる」徳島の阿波尾鶏の刺身など、シンプルに素材を活かしたメニューが核になっている。人気メニューの豆富料理。豆富は自家製で、コクがあって焼酎に合う味わいだ。
利用層としては40代〜50代が多く、落ち着いて飲むのに適している。〆には「ダッタン茶漬け(トッピングは地鶏か明太子かやわらかとんかつ)」やデザート「豆腐花(トウファー)の青茶(セイチャ)ソース
ミックスベリーのせ」がある。「こちらのデザートは豆腐花の甘さと青茶のさわやかさ、ベリーの酸っぱさが合わさった」隠れ人気メニューであり、井倉店長一押しの1品である。
減圧蒸留の技術の確立や東京農大卒業組の現場での活躍などを経て、本格焼酎ブームは身近なものになった。手軽でおいしい焼酎を揃え、おいしく飲むための工夫を凝らした店が増えてきている。たとえば「くろ○」では名水の地・垂水市の超軟水「財寶温泉の水」を割り水とし、常時8種類くらいの焼酎を割った状態でかめに寝かせ、時間をかけて口当たりがよくなったものを提供している。
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黒豚炭火炙り焼/地鶏刺身盛り合せ/味噌漬け豆富紅芋チップを添えて/干しいちじく |
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「くろ○」は今年4月に1号店を新宿西口小田急ハルク裏に出店、7月には名古屋太閤通口駅前に出店。今後は9月以降に新店出店を予定している。「個人経営にない独自の仕入れルートを展開すること」を今後の課題に掲げる「くろ○」。昨年12月に「ISO9001」を導入し、更なるお客様の満足度の向上のため、QSCの強化を一層強めたモンテローザは「東証株式一部上場を視野に入れ」躍進している。
「プレミアム焼酎の欠品をしない」「300種類以上の焼酎をすべてバイザグラスで楽しめる」といったベーシックなサービスが安心して利用できる同店の特長だ。「くろ○」店内から見渡せる日本全国の逸品。全国の焼酎そして各地から取り寄せた素材から感じ取れる「生産者の掌(たなごころ)」の温かさ。モンテローザが直営1200店を達成したのは伊達ではない、そう感じさせる空間が「くろ○」には広がっていた。
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