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編集部の気になる商品とお店

第57回 2004年11月20日

新橋路地裏ラーメン屋の2階。
意外な空間で、ワインとお酒のアテをあなたに。
「A.te」
「A.te」

新橋レンガ通りから路地へ入り、ラーメン屋の2階。
看板も小さく、こんなところにワインバーがあるとは思いもよらない場所にA.teはある。
階段を上がると、ワインがずらりと並ぶバーカウンターとテーブルの全18席のこじんまりした空間が現れる。
オーナーは、ソムリエールでもある
今給黎 愛子さん(いまきいれ あいこ)さん。
大きな瞳が印象的な女性だ。
銀座のフレンチの名店マルティグラでホールスタッフとして働き、今年の9月にワインバーをオープンさせた。

「イタリアのバールのようなカフェかワインバーをオープンさせたかったのです。
 今年の4月くらいから物件を探していたのですが、こちらの新橋の物件を見て、2階ということもありワインをメインにした業態に決めました。
 マルティグラは銀座でしたが、新橋は銀座の近くにも関わらず、がらりと雰囲気も異なりますし客層も違います。
 こんなところにワインバーがある、という意外性のあるお店をオープンさせたかったのです」と語る今給黎さん。

特に宣伝をしているわけではないということだが、ワインバーには珍しく、男性が7割を占め、ほとんどのお客様がリピーター。
常連客からの口コミで客数を増やしているという。

「女性が一人でもふらりと入ることもできるし、会社の上司が若い女性を連れて来れる店というのをイメージしました。
 女性向きのお店ということで、あまりにも内装が華やかだったり可愛らし過ぎて男性客が入りにくいというのは避けました。
 現在は、会社員の方がほとんどで男性同士、女性同士、カップル、もちろんひとり客もいらっしゃいます。
 ひとりでいらっしゃるお客様の為にもグラスワインは5〜6種類用意させて頂いております」

店名のA.teには、あなたにという意味のイタリア語とお酒のアテという日本語の意味がミックスされており、オーナーのお客様へ楽しんでほしいという思いが込められている。
ワインバーはワインの品揃えだけでなく、きちんとおいしい料理が食べられることも大事な要素だ。
シェフの鈴木岳人氏の手による丁寧な仕込みから生まれる料理はどれも逸品。
フォカッチャやベーコン、デザートまで全て一人で手作りする。

生野菜をアンチョビとニンニク、オリーブオイルの熱々のソースにつけて食べるバーニャカウダは、目にも鮮やかな美しさ。
小メロン、紅芯大根、黄ニラなどの珍しい野菜も積極的に取り入れる。
人気のグリル野菜のマリネもたっぷりと盛られ、食べ応えがあるメニュー。
ソテーする際、野菜の歯ごたえが残るギリギリまで火を通し、バルサミコ酢とオリーブオイルでマリネする。
カルボナーラにはシェフ自慢の厚切りベーコンがゴロゴロと入っており、削りたてなのだろうか、パルメザンチーズの香りが高くクリーミーなソースがたっぷりとパスタに絡む。

こんなおいしいお酒のアテがあればワインのグラスをついつい重ねてしまいそうだ。

「ワインはイタリアワインのみならず、フランス、アメリカ、最近はスペインやオーストラリアなどのものも、おいしければ産地に拘らずに仕入れています。
 料理はもちろん、ワインもなるべくいいものをリーズナブルに楽しんで頂きたいので値頃感のある価格設定でお出ししています」

オープンした当時は、ホールスタッフが女性のみなのでかえって女性客から敬遠されるのではと不安だったと語る今給黎さん。ところが女性のひとり客、いわゆる"おひとりさま"は、男性スタッフが目当てだと思われるのが心外だと思う方もいるそうで、かえって女性同士ゆっくりとおしゃべりを楽しむお客様もいるそうだ。

新橋の路地、ラーメン屋の2階に現れるアットホームで意外な空間。
今宵、あなたもワイングラスを片手にお酒のアテを楽しんでみてはいかがだろうか。

アテ入り口
エントランスは優雅時間を漂わせる

ズラリと並ぶワイン
ズラリとワインが並ぶ

テーブル席黒板のメニュー
鮮やかな色がポイントのテーブル席(左)
黒板に書かれたメニューはカフェのテイスト

カルボナーラシェフ
自慢の厚切りベーコンが入ったカルボナーラ
丁寧な仕事でファンを増やす鈴木シェフ

花門亭キッチン2
グリル野菜のマリネ

カウンター
カウンターでゆっくりとワインを楽む
女性グループも多い

取材・執筆 本誌編集長 石田千代 2004年11月20日

A.te(あて)
住所 東京都港区新橋2-6-10 2F
電話・FAX 03-5251-0607
営業時間 ランチ 11:30〜14:30
ディナー 17:30〜22:30
バータイム 22:30〜翌1:00
定休日 日曜日

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