第66回 2005年01月29日 |
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一度行けば忘れられない店長の笑顔とカレーの味 「わすれな草」 |
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ほのかなカレーの香りが漂う小さな立ち飲み屋の前は満席で入れそうにない。 「いらっしゃい。何にしましょうか」と笑顔で声をかけてくれたのがこのお店のオーナー、中西 亮太氏である。 「最初はキッチンバーのようなものを考えていたのですがこの物件を見て、駅からも近くだし、入り口は3箇所もある。 発砲スチロールの中から活きた車海老を取り出して頭を折り、丁寧に筋を外す。氷の上に乗せ、日本酒をさっとかけてものが目の前に現れた。 「看板メニューは、目にインパクトのあるものでないとダメ。車海老に関しては、儲けは度外視です。」と中西氏。 20〜50代のサラリーマン主体の店では、わかりやすくシンプルでおいしいメニューを出す。 「洋食出身だったので、最初はこそばゆいものも出していました。例えば鴨をレモンバターソースで出していたのですが、これが全く人気がない。そこでオーブンで焼いた鴨を、黒胡椒と醤油をかけたものに変更したら急に出るようになりました」 ここへ来たら絶対に食べなくては帰れないものがもうひとつ、チキンカレーリゾット480円である。 こちらのメニューは"乗せたもの"バージョンも大人気。 「このあたりに多いサラリーマンをターゲットにしているので、例えばドリンクは全て380円に設定しています。 わすれな草2000年11月にオープン。当初はお客様が全く入らない日もあったということだが、口コミでお客様が増えていき客単価2000円以上と、大阪の立ち飲みにして高い金額設定だというが95%のお客様が週に1〜2度訪れるというリピーターだという。 「立ち飲みでは、店主がそのお店の顔でしょう。1店舗1店長主義。どれも小さなお店ですが、勝算があるかどうかスタッフと話し合ってオープンさせました。 わすれな草とひらやまは、安かろう、悪かろうの立ち飲みのイメージを払拭し、メニューは上限を¥480に押さえ、原価率平均40%と非常に高い数字の中で最高のもの出す工夫をしているという。 「とにかくお客様に喜んでもらいたい」と語る中西氏。 |
忘れられない味
チキンカレーリゾット (480円) ドリンクは全て380円均一
和牛ユッケ(480円)
ぴくぴくと活きの良いまま
皿に乗せられて提供 店内はサラリーマンで毎日賑わう
「げんてん」名物の明石焼き どじょうの蒲焼が看板メニュー
三号店の「ひらやま」 |
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取材・執筆 本誌編集部 石田千代 2005年01月29日 |
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