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編集部の気になる商品とお店

第73回 2005年03月19日

博多老舗秘伝のもつ鍋を
「健康美食博多もつ鍋 黄金屋」
黄金屋

株式会社ナオックが展開する「健康美食博多もつ鍋 黄金屋」(こがねや)は、同社設立、直営一号店として2004年11月1日にオープンした。もつ鍋をスローフードととらえながらもハード面でアッパー感を演出するなど、今までにないコンセプトを巧みに表現している。

「もつ鍋は地元博多では東京でいうラーメンのように、さっとお腹を満たしてさっとお勘定という食べられ方、利用のされ方をしています。しかも男性だけでなく、女性にも広く食べられているのは、美容や健康にも良いということがあります。」黄金屋マネージャーの山西氏は言う。忘れてはならないのが、もつ鍋は福岡博多の郷土料理であるということ。そして、野菜をメインに食すための料理であること。肉はあくまで野菜のダシである。美味しい出汁で野菜をたっぷりと食べられるのは、美容と健康に関心の強い女性には注目の料理であることは言うまでもない。
黄金屋では、博多で20年続く老舗のもつ鍋専門店の味を伝授され、秘伝の醤油風味の出汁を提供している。また、厳選した3種類の味噌をブレンドした味噌風味もあり人気を二分。もつ鍋は、4人グループでは平均6人前が出るという。
「黄金屋では、鍋はあらかじめキッチンで調理してから、テーブルのIHヒーターの上に提供し、安全性と清潔感に気を配っています。キッチンでお作りするのは、一番美味しい状態でお出しできることが理由ですが、お客様も取り分ける程度なので、鍋奉行いらずでゆっくり楽しんでいただけます。」
店舗デザインとプロモーションは株式会社オペレーションファクトリー、施工は日商インターライフ株式会社により、鍋料理屋らしくないシックな仕上がりになっている。カウンター16席の他、個室(チャージ500円)が12席。28席あるテーブル席も簾を下ろすと半個室のようになり、グループで水入らずの鍋を楽しむことができるような配慮がされている。フロアから見えるオープンキッチンは、活気のあるライブ感が伝わる。BGMとしてクラブミュージックを採用、コスチュームも祭衣装にするなど意欲的な試みがされているのもユニークな点だ。更に深夜0時以降になると、BGMも調光も変わり、落ち着いた雰囲気に一変する。

「お客様からはよく「ご飯はないの?」と聞かれるのですが、黄金屋ではご飯ではなく〆は麺をお出ししています。」特製ちゃんぽん麺(380円)は、九州の製麺店から直送される。求めるクオリティーが東京の製麺所にはなく、スープをよく吸い、かつしっかりとした腰のある麺を追求した結果だ。
鍋の他の人気メニューは、「炭火焼 牛シマチョウ」(780円)。牛の大腸の一部で1頭あたり200gしか取れないという珍味。コリコリとした食感を残しながらも、口の中に入れるとトロけていく不思議な味は、リピートする価値ありだろう。また、見た目にも色鮮やかな「三色麩の天ぷら」(580円)も試してもらいたい。
ドリンクではビールに次いで芋焼酎が人気だが、最近では黒糖焼酎のオーダーも増えてきているという。「焼酎はブームを過ぎ、ビールやワインのようにあって当たり前のお酒として定着したのではないでしょうか。」と山西氏は続けた。
客層は、20代後半から30代のOLやビジネスマンが多い。男女比は4:6。西麻布、代官山、渋谷に近い恵比寿という立地特性なので、休日はファミリーの利用はごく僅か。また、深夜にはマスコミやIT系などクリエイティブな職業のお客の利用があり賑わっているという。客単価4000〜4500円ということもあり、学生など若年層がほとんどいないことで大人が楽しめることも人気の1つではないだろうか。
さて、現在月商1500万円前後の「黄金屋」だが、ゆくゆくはFC展開も視野に入れた運営をしている。第二次もつ鍋ブームと言われる今、もつ鍋という業態をしっかりと根付かせるための丁寧なコンセプト作りに注力し、「ブーム後もより多くのお客様に黄金屋のスタイルを楽しんでいただきたい。」と山西氏は締めくくった。


黄金屋店内
カウンターからはキッチンが見え、
ライブ感があふれる

あんかけスパ
秘伝の醤油風味「もつ鍋」

目黒のゴローちゃん店内
1頭で200gしか取れないという
「炭火焼 牛シマチョウ」(780円)

目黒のゴローちゃん
簾で個室感を演出するテーブル席

 

取材・執筆 本誌編集長 横田茂 2005年03月19日

「健康美食 博多もつ鍋 黄金屋」
住所 東京都渋谷区恵比寿西1-3-10 ファイブアネックス2F
電話 03-5459-5700
営業時間 月〜土 18:00〜4:00
日・祝 17:00〜24:00
定休日 無休
Web Site http://www.koganeya.net/

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