第84回 2005年05月28日
東京の魅力を再発見 「GARB pintino」(ガーブ ピンティーノ) (神谷町/バル) |
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株式会社バルニバービが、4月6日に「GARB pintino」(ガーブ ピンティーノ)をオープンさせた。位置的には東京タワーの隣になるが、テラス席からは東京タワーを見上げることができるので、真下という表現が相応しいだろう。同社の東京におけるフラッグシップとなる店舗を、東京のランドマークの一つ、東京タワーに並べたことは、同社の意欲を感じることができる。 東京タワーは、あるアンケートで「東京を象徴するシンボルは?」との問いの答えに、皇居に次いで2番目に多いとの結果がある程の存在だ。しかし、東京に暮らしていて、東京タワーを遠くから見ることは多くても、間近で見ることはそう多くはないだろう。近くて遠い存在であり、見慣れてしまった東京タワーに足を運ぶことは、もしかしたら正月の初日の出の時くらいなのかもしれない。 この「GARB pintino」のオープンは、見過ごしていた東京タワーの存在感と美しさ、ひいては東京の素晴らしさを再確認させてくれる出来事である。東京に慣れてしまっては気が付かない、非常に客観的な視点から、東京タワー、そして東京を楽しませてくれることが同店の特長の一つだ。まずはテラス席に座って、その魅力を充分に感じていただきたい。 バルニバービは、関西ではデイリーユースをコンセプトに13の飲食店を展開しているが、「GARB pintino」は、ランチは1000円から1600円、ディナーでは4500円の客単価を設定しており、デイリーユースに加え、20代後半からのアッパー層をパワーゾーンにする。現状での男女比は5:5、ランチではビジネスマンを中心に150食を売り、ディナータイムには、加えてアパレル関係などのクリエーターにも楽しまれている。白を基調にクールなカラーで引き算にしたインテリアは、ポジティブで積極的な印象を受け、コンセプトの一つである「ラフでスマートなレストラン」を充分に表現しており、来店したお客様を元気にさせる。そんな理由からか、土日には東京タワーの観光客も多く来店しており、幅広い層に受け入れられているようだ。 ドリンクの特長としては、ワインを常時約70種用意していることがあげられる。4000円から20000円まで数多く揃える中に、オーストリアの白など意欲的なセレクトや、グラスワインも5〜6種を提供するなど、飲み慣れたお客様にもアピールする。その他、モルトやグラッパ、ロシアのビールなどもあり、こだわり抜いた品ぞろえに飽きることはないはずだ。お酒もゆっくりと楽しめるようにと、当初は設置の予定がなかったが、カウンター席を急遽用意。お酒に精通した店長の笹原氏と語らいながら、お勧めの1杯を楽しむことも可能だ。 「当店は、弊社代表の佐藤が『東京で自分が行きたい』店をコンセプトに、立ち上げた店です。隣には串揚げ専門店「九四」を同時オープンさせましたので、和食も楽しむことができます。エントランスは別々にありますが、串揚げでお腹を満たした後、「GARB
pintino」でエスプレッソを飲むという使い方も可能です。話題性だけでオープンして、投資が回収できたらクローズするのではなく、息の長いビジネスを展開して行きたいと考えていますので、シガーを用意したサロンなど、たくさんの楽しみ方を提供しています。今後は、近くのホテルや教会とのコラボレーションで、ブライダルにも対応することも視野に入れています」と笹原氏は話してくれた。 |
広い開口部から明るい光が、
店内を満たす。
お酒のお供にジャストサイズのタパス
「ビーンズサラダ」(530円)、 「野菜のピクルス」(480円)。
奥のサロンではシガーを楽しむことも可能。
ロシアビール「バルティカ」(800円)
その他、珍しいお酒を用意している。 |
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取材・執筆 本誌編集長 横田茂 2005年05月28日 |
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