第97回 2005年08月13日
大人世代がほっと一息つけるオフィス街の立ち呑み (東京溜池/屋台横丁) |
|
株式会社アクシス・ゼロの運営する「寄道庭園」は、30代‾40代のお洒落な空間や飲食店に慣れ親しんだビジネスマン達に、ほっと一息出来る空間の提供というコンセプトで、2005年5月6日赤坂にオープン。同社は空間や庭を活かした「CUBE HAKONIWA」(赤坂)や「CUBE ’旅籠’ HATAGO」(六本木)の企画、プロデュースを手がけている株式会社キューブのグループ会社であり、特にFC展開を視野に入れた飲食店の運営部門を担う。 「寄道庭園」は110坪の敷地に7店それぞれ業態の違う店舗が集まっているピットインダイニング(個店複合商業施設)である。店舗入り口右手にある「スペインバル ビエンベニード」を除く6店舗は、すべて入り口で渡される番号札で会計まで管理される仕組みとなっている。 その左手には「立ち呑み 辛口堂」。 すぐ左奥には、新鮮なネタを一貫50円から提供している「鮨山王」。同社は他に和食をはじめとした様々な飲食店を運営しており、それらの店と共同に仕入れを行うため、良い品質の物を安価に提供でき、「立ち食い寿司」感覚で軽くつまんで利用するお客様が多い。 入り口からこれら3店舗を通過した時点で、6店舗の共同スペースが現れ、木々に囲まれる広い空間に、ほっと一息がつける。ここでようやくすべての店舗が見渡せる。「寄道庭園」においては、どの店の料理をどの店で食べても良いのだが、この共同スペースは6店舗のちょうど中心に位置し、様々な料理を少しずつ頂くには利用しやすい。 その左にあるのが「皮焼 酉き」。 そして最も奥にはテーブル席も用意する「味噌ホルモン専門店 だるま」がある。煮込みホルモンの味付けには「赤だるま」というコチュジャンベースの赤味噌と「白だるま」という白味噌で甘めの味付けのものを用意し、ホルモンはすべて直送の十勝牛を使用しており、BSE問題などで肉の安全性が問われる昨今において、安心出来る食材で提供している。 来店客は、30代を中心に年齢層は幅広く、デザイナーズレストランなどでスタイリッシュな空間に慣れているお客様でも満足出来るような、店舗デザインであり、癒しの空間として、昼夜問わず近隣のビジネスマンに人気となっている。 ランチは「1コインランチ 500円」から800円までの価格帯で、各店舗が2品ずつ用意しているのも人気の秘密であろう。 異なる業態の店舗が集合しているにも関わらず、お客様が多様な選択が出来るよう、デザインは統一させている。そして、緑を配することで、癒しも感じられる空間に仕上がっており、新しいタイプのフードコートとして今後注目したい施設展開である。 |
路地裏をイメージした店内では、
入り口から通路を進むと開放的な 共同スペースが広がる。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||
取材・執筆 本誌編集部 芳之内由佳 2005年08月13日 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
「飲・食・店」新聞フードリンクニュース・Copyright© FOODRINK CO.,LTD.All Rights Reserved |