第100回
2005年09月04日
ジンギスカンのナショナル・ブランドを目指す (東京四谷/ジンギスカン) |
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そば居酒屋「高田屋」を展開する株式会社タスコシステムのジンギスカン業態が、「ヤマダモンゴル」。2002年に同社の山田貴志氏が北海道札幌で立ち上げ、営業利益37%を達成させた脅威のブランドである。 昨年秋からのジンギスカンブームにより、首都圏でも専門店が増え、一気に認知度が上がったジンギスカンであるが、同店に訪れるお客様の中にはジンギスカンを食べるのは初めて、もしくは何年ぶりという声が8〜9割を占めるという。女性グループの利用も多いとはいえ、これからもマーケットの拡大が期待できる業態と言えよう。 「『ヤマダモンゴル』のラム肉は、ミディアムレアで食べていただくと一番美味しさが伝わります。初めてのお客様も多いのですが、固くなるまで火を通し過ぎてしまわないように、各テーブルの鍋の様子には常に目を配っています。」と、店長の坂入氏は話す。 同店では、「ショルダー」(770円)、ロース(990円)、レッグ(880円)の順に人気があり、オーダーは平均して2人で3皿、客単価は2800円。 「個室系の居酒屋と違って、リラックスして楽しんでいただきたいですね。インテリアには、トタンを使ったり、BGMを昭和歌謡にして、昭和レトロを演出しているのですが、昭和を知らない世代のお客様にも好評なんです。接客では、『へい、いらっしゃい』系の元気の良さで、ワイワイガヤガヤと楽しい雰囲気を作るようにしています」 ドリンクでは、生ビールの他では「シークワーサーサワー」(390円)や、「ゆずみつサワー」など柑橘系のさっぱりとした飲み口のものが人気だ。その他、同店では独自に芋、麦、米、紫蘇焼酎をそろえてお客様に提案しており、焼酎の味にうるさいお客様にも対応する。 「場所柄、深夜にもまだまだ需要があると思いますので、食事というだけでなく、お酒を飲みに来る場所「居酒屋」としてもアピールしていきたいと考えています。ブームを過ぎた後でも、ジンギスカンといえば、「ヤマダモンゴル」と言われるような、ナショナル・ブランドを目指したいですね」と、坂入氏は締めくくった。 |
昭和レトロを演出するインテリアは カウンター、2名席、4名席ほか、座敷も用意する。
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取材・執筆 本誌編集長 横田茂 2005年09月04日 |
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