景気は回復してきたというが、大阪の歓楽街である北新地やなんばでのキャバクラやクラブではかつてほどの盛り上がりは見られないという。
代わりに頭角を現しているのが、女性が接客する「ガールズバー」である。カウンター形式の店で、接客は若い女性、価格もショットバー並みの料金であり、経費がままならない会社員でもお小遣いで飲める。
数あるガールズバーの中でも、今最も熱いお店が、今年の2月に開店した堂山のバニーガールズスタイルバー
Bunnyz。
10坪15席である小さな店であるが、月商1000万円を売り上げるという超繁盛店である。店内は、赤い壁に黒いカウンターテーブルという妖艶なイメージ。
狭いカウンターの中には、なんと6〜7人のバニーガールがズラリと並ぶ。こちらの店では、チャージ、ドリンク、乾き物のつまみがいずれも820円均一と格安。3杯飲んでも3280円と、毎日でも通える価格だ。
店長兼ママの千恵さんは、OL出身。オーナーからの依頼により、店を任されることになった。バー業態での経験は初めてであったため、当初はシェーカーの振り方もわからなかったというが、お客様として来店したバーテンダーの方などに教わり、カクテルの作り方もマスター。スタンダートはもちろん、”ガーターベルト””セックス・オン・ザ・ビーチ”などのセクシーなネーミングのカクテルまで提供する。
「オープン当初は、一人で店舗を運営していました。当時は折角お客様に来て頂いても、2〜3人しかお相手することができないですよね。忙しいとお話もできなくなってしまって、お客様もすぐに帰ってしまいました」と、当時を振り返る千恵さん。
売り上げに伸び悩む中、オーナーと相談して出した結論が、人件費が増えてもガールズの数を増やすこと。千恵さんのお友達などに声をかけたり、アルバイト情報誌に募集情報を載せて、スタッフ数を増やすことにより、カウンターにぎっしりとバニーガールを増員。
カウンターに入れないガールズは、外でビラをまいてお客様を連れてくることになった。こうして、バニーガールの数を増やした結果、一度来たお客様が別のお客様を連れてくるなど、リピート客を増やしていったという。
「面接は全て私が行います。真面目で素直で元気、そして明るい女性を採用しました」と千恵さん。
結果、平均年齢22歳という若いスタッフが集まり、黒のセクシーなバニーガールの衣装を見に付け、惜しげもなく白い肌を披露することで、あっという間に男性客の心を掴んだ。
推定男性比率は95%。客層も20代〜50代までと実に幅広い。女性客は、カップルで訪問することもあるという。常連客とおぼしき男性に、この店に通う理由を伺った。
「まず、ショットバーと変わらない価格のため、毎日でも通える料金であること。キャバクラではないので、隣に座ってもらえませんが、この店はカウンター幅が狭いので、バニーガールズとの距離が近い。それからガールズの数が多いので、必ず誰かが話相手をしてくれること。加えて露出度の高い服装で、目の保養になることが、他のガールバーより突出している」
と、男性客。
加えて、ガールズバーで働く女性はプロではないので、より実地に近い擬似恋愛というべき駆け引きが楽しめるのも大きな魅力だという。
ガールズバーでは、キャバクラと異なり、指名制度は無い。カウンターにいる気に入ったバニーガールを側に呼ぶには、作戦が必要だ。
男性客は、それぞれ工夫を凝らし、1杯ご馳走する、ケーキやたこ焼などの食べ物の差し入れをする、ミッフィーやプーさんなどのキャラクターグッズをカウンターにバラ巻き、好きなグッズをプレゼントするなど、方法も様々だと男性客は分析した。
「人気メニューは、それぞれのガールズオリジナルカクテル。私のオリジナルは千恵ちゃんスペシャル!強めのスピリッツをミックスしたクラクラカクテルです」と千恵さん。
その他のバニーガールズも、個性に合わせたカクテルを用意しており、甘いカクテルを作る女性、バーテンダースクールに通って習得した本格的なカクテルなど、どの女性からどんなカクテルが提供されるか推測するのもお楽しみのひとつだろう。 |
平均年齢22歳という若いバニーガールが
6〜7人ズラリと並ぶ。
OL出身の店長兼ママの千恵さん
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”ガーターベルト””セックス・オン・ザ・ビーチ”などのセクシーなネーミングのカクテルも提供する。
推定男性比率は95%。
客層も20代〜50代までと幅広い。
10坪15席である小さな店であるが、月商1000万円を売り上げるという超繁盛店。
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