次に流行るお店
函館の漁場、朝市をイメージした新鮮な海の幸を山盛り楽しめる店
「豪快漁師料理 函館ソーラン市場」
(東京・銀座/北海道郷土料理)
第228回 2008年8月6日
「北海三大カニ盛りバケツ缶」(1980円)
この店は2階にあるのだが、同じビルの3階には系列の「蟹しゃぶ・活烏賊・あわび 函館銀座別邸」が入居する。元々、2階も比較的高級感があって接待や宴会の需要にも対応できる、活カニやコース、宴会をメインとした「蟹しゃぶ・活烏賊・あわび 函館銀座別邸」の一部だったのだが、このたび改装して、もっと気軽に食堂の感覚で利用できるリーズナブルな店として独立させた。
大漁旗のロゴ
メインターゲットは30代のサラリーマン、OLで、客単価は4500円。この値段であれば、1カ月に2、3度くらいはプライベートでふらっと飲みに来れるかもしれない。男女比は男性のほうがやや多い。
売りにしているのは“豪快漁師料理”で、店内に7メートルのいけすがあり、北の漁場や函館朝市の活気をイメージした内装となっている。
鮮魚類は、函館朝市で卸と飲食を営む三矢水産から直送しており、新鮮さは折り紙付きだ。 メニュー数は90ほどとかなり多いが、特にプッシュしているのは「北海三大カニ盛りバケツ缶」(1980円)。これは、毛ガニ、ズワイガニ、タラバガニが小型のバケツからはみ出るほど盛られており、3、4人の小グループで分けて食べるにはもってこいだ。
また、「踊りダコと帆立の豪快浜茹で」(1980円)は、木製の桶に湯と昆布を張り、熱した石を入れて、具材の水ダコのぶつ切りと帆立を豪快に投入して、石の熱で一気に茹で上げるというもので、見た目にもインパクトがある。これも、3、4人の小グループ向けのメニューだ。
「踊りダコと帆立の豪快浜茹で」(1980円)
「名物 イクラこぼし丼」(1200円)は、ミニサイズの丼にご飯を入れて顧客の席まで持ってきて、顧客がストップと言うまで、目の前でイクラをかけ続ける、原価割れも覚悟のメニューとのこと。たいがいの人が、受け皿にイクラがこぼれ始めるとストップの声をかけるので、実際にはそこまでには至らない。
「名物 イクラこぼし丼」(1200円)
19時と21時には、「定期市」と称して、5個入りの手づくりタラバガニ入り「カニ焼売」(650円)を蒸し上げて、スタッフが拡声器を持って「カニ焼売が蒸し上がりました。早い者勝ち」と店内を売り歩く。個数が限定されているので、早い者勝ちとなる。
「カニ焼売」(650円)
このように遊び感覚も取り入れて店舗を運営しているが、魚介を使った料理だけでなく、世界遺産・知床のブランド鶏「知床鶏」を使ったメニューや、室蘭の豚肉を使った「やきとり」など、北海道の特徴ある料理をふんだんに紹介している。
お酒は「北海流氷仕立て」の北海道産の日本酒カップ酒(780円)を、日替わりで常時7種類そろえていて、ショーケースで選べる。「北海流氷仕立て」は特殊な冷やし方をしていて、スタッフがカップに振動を与えると、シャーベット状に氷結するもので、日本酒を敬遠しがちな女性にも人気が高い。
日本酒カップ酒(780円)
カップに振動を与えると、シャーベット状に氷結
また、カボチャ、ジャガイモ、サトウキビ、ミルクなどからつくった、各種北海道の変わり焼酎(650円)なども楽しめる。
「店内は灯台をイメージしたサーチライトが照らしていますし、カウンターに並んだお魚とか、漁港で猟師たちが通う定食屋を意識したスペースなど活気のある雰囲気になっています。リニューアル前と違って予約なしで来られる方が増えました。同じお客さんが、2階と3階を上手に使い分けていらっしゃいますね」とエイチワイシステム・広報担当の黒野氏。
本物の函館の味をアピールして、繁盛店へと育ち、定着していってほしい。
【豪快漁師料理 函館ソーラン市場】
住所 | 東京都中央区銀座6-5-15 銀座能楽堂ビル2F |
電話番号 | 03-5537-3257 |
営業時間 | 月〜金 17:00〜翌4:00 土・日・祝 17:00〜23:30 |
定休日 | 無休 |
客席数 | 85席 |
客単価 | 4500円 |
目標月商 | |
開店日 | 2008年6月24日 |
経営母体 | 株式会社エイチワイシステム |
※取材当時の情報です。変更されている可能性がありますので訪問される場合は、店舗にご確認下さい。
長浜淳之介 2008年7月15日取材