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2001.6.2
今月の特集 売れる店づくり空間づくりとは (1/3)面
空間+料理+サービス三位一体が流行をつくる!
今月の特集キーワード  
  大人も若者も気軽に足を運ぶ近未来のバーのスタイル 1面
  理屈でも数字でもなく感覚的に心地よいものを店づくりに反映させる 1面
  貸し金庫室を活かした斬新なデザイン話題性で人気を呼んだ1コインバー 2面
  時間を重ねるごとに風合いを増す”古み”が魅力のバー 2面
  大量 生産の規格品では表現できない長く愛される本物志向の店づくり 3面
  お客様は空間+料理+サービスを総合評価する 3面

 大人も若者も気軽に足を運ぶ近未来のバーのスタイル
 不景気といわれる世の中にありながら、飲食業界ほど活性化している業界も珍しいのではないだろうか。特に都市部では、ここ1、2年にかけて異業種企業からの参入が相次ぎ、テレビ・雑誌でも何かにつけて飲食店がらみの企画が目に付く。お客様のフトコロ次第の商売だけに、景気がよくも悪くもその影響をダイレクトに受けながら、スタイルを変えて変遷していくのがこの業界の特質だともいえる。
 その傾向が顕著に出ている業態の一つがバーだ。かつてバーといえば、暗めに落した照明、静かな音楽、寡黙なバーテンダー、シックで重厚なインテリアとほぼ相場が決まっていた。賑やかな会話を楽しむというよりは、酒の味と時の流れにゆったりと身をゆだねる場。カジュアルな日常着ではなく、できればオーダーメードのスーツがふさわしいだろう。その重い扉を初めて押すときには、だれもが居住まいを正し、やや緊張した面 持ちで足を踏み入れた、成熟した大人の安らぎの場でもあったのである。
 そうした紳士、淑女に愛される老舗も今だに健在ではあるが、このごろはバーの定義そのものが大きく変わってきている。カラオケバーなどというのは論外にしても、90年代初めから続々と登場したダイニングバーが好例。また、既存のバーの面 持ちを色濃く残しながら、空間づくりの相違工夫によって敷居の高さを排除した、新鮮なインテリアの店舗の出現が目立つ。
 お客様が足を運ぶことを誇れるスタイリッシュなバー。それでいてカジュアルな感覚に溢れ、大人にも若者にも違和感のないバー。この要素を満たした店舗が近未来のバーの形とも言えそうだ。
橋本夕紀夫YUKIO HASHIMOTO
(有)橋本夕紀夫デザインスタジオ 東京都渋谷区神宮前3-31-18 外苑コーポ805 03・5474・1724 http://www.din.or.jp/~hydesign

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