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フードリンクレポート


内部固め完了し攻めへ。3年で500店構想。
一瀬 邦夫氏
株式会社ペッパーフードサービス 代表取締役

2008.8.29
2007年12月通期で赤字3億8千万円、08年度半期で赤字4億3千万円と厳しい業績のペッパーフードサービス。しかし、07年5月の大阪での悲しい不祥事を克服し、上場時の激しい出店にともなう膿を出し切り、新たな有能な人材も外部から登用した。一瀬氏はこれから攻めに転じる。


社員全員の目標が貼られた壁をバックに、一瀬 邦夫氏(株式会社ペッパーフードサービス 代表取締役)

経営者セミナーを毎月開催中

 一瀬氏は無料経営者セミナーを2008年3月からスタートさせた。月に1度開催し、8/21で6回目を迎える。ペッパーフードを例にとり、売上を上げたい、上場したい、従業員を定着させたいなど経営に悩みを持つ方々に向かって、創業者の一瀬氏が語りかける。もちろん、これは自社のFC開発の手段でもある。

「他のFC本部を見ていると、有力な本部はFC募集をしていません。FC募集を表に出すと、自らが良くない本部です、と言っているような気がして経営者セミナーという内容で始めました。月1度の経営者セミナーでは、外食産業に興味のある人に来てもらい、ペッパーランチをどうやって思いつき、立ち上げ、企業にして、上場したのかを話しています。1年間は続けます。初回の参加者は20人でしたが口コミで徐々に増え、今は30人以上になりました」と一瀬氏。実際に加盟する方も、毎回1人くらいは現れるそうだ。

「今、厳しいです。2008年度上半期(1〜6月)にあえて厳しくしました。大嫌いな言葉ですが、膿を出しました。08年度通期も赤字の見込みで、2期連続赤字になりますが、会社はかつてない程、元気です」

「管理本部に優秀な人材が来てくれ、決算や4半期ごとの開示がきっちり出来るようになりました。上場直後は混乱していましたが、正に上場企業にふさわしい管理体制ができました」と言う。以前は一瀬氏が兼務していた営業本部長も、日本マクドナルドで本部長を務めていた河上成美氏が本年4月に就任し、営業本部が強化された。


フードコート型の「ペッパーランチ」


全文(有料会員様専用)の見出し
上場時に、兜の緒を締めなきゃいけなかった
追い詰められた時、社長がどんな行動をするのか、皆見ている
オーナーを刺激するオーナー会をスタート
ステーキ、とんかつもFC化し、500店に
(写真全15点)

<プロフィール>
■一瀬 邦夫(いちのせ くにお)
株式会社ペッパーフードサービス 代表取締役。1942年生まれ。静岡県出身。60年に赤坂の山王ホテルに入社。70年に「キッチンくに」で独立。特許取得の電磁調理器を核としたコックレスのオペレーションシステムを開発し、94年に「ペッパーランチ」1号店を出店。2005年に農林水産大臣賞「新規業態開発部門」賞を受賞。06年に東証マザーズ上場し、著書『正笑・ペッパーランチの経営学』を出版。

株式会社ペッパーフードサービス http://www.pepper-fs.co.jp/

【取材・執筆】 安田 正明(やすだ まさあき) 2008年8月6日取材

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