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フードリンクレポート


リッチな外国人観光客が集まる飲食店はここが違う!

2008.10.31
景気悪化と物価上昇のダブルパンチで、日本の消費者の可処分所得は減少。生活防衛策として、外食を控える傾向が強まっているようだ。それに対して、日本に旅行、商用などで来る外国人は、2007年には過去最高の年間835万人に達し、1000万人も目前。特に、銀座や新宿でブランド品を買い漁り、秋葉原の家電店に群がるリッチな中国人が増えている。では、リッチな外国人はどういうレストランを選んでいるのだろうか。リサーチしてみた。


外国人向け東京の飲食店と東京ツアーのパンフレット

訪日外国人は1000万人目前。際立つ中国人の消費意欲

 日本政府では2003年より、国土交通省が中心となって官民協同で海外旅行客を増やす、「ビジット・ジャパン・キャンペーン」を行っている。実施本部事務局は、日本政府観光局。

 これは03年当時、日本人の観光・商用を含めた海外旅行者の総数が、約1600万人であるのに対して、外国人の訪日者数が約500万人と、3分の1にも満たないことを受けて、2010年までに訪日者数1000万人を達成するという数値目標を掲げて、行われているものだ。

 たとえば「トラベルマート」という旅の見本市開催、海外メディアの取材支援、海外でのTVCMの放映、海外の旅行博への日本ブース出展といった活動を行い、成果は着々と表れている。

07年の訪日外国人は前年比13.8%増となって、過去最高の年間835万人。1000万人達成も目前となってきた。

「ビジット・ジャパン・キャンペーン」では、重点市場として次の12カ国を選んでいる。韓国、台湾、中国、香港、タイ、シンガポール、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、オーストラリア。また、有望新興市場として力を入れ始めているのは、インド、ロシア、マレーシアの3カ国だ。

 日本政府観光局(JNTO)の調べによると、国別の訪日数は、韓国(31.2%)、台湾(16.6%)、中国(11.3%)、アメリカ(9.8%)、香港(5.2%)、オーストラリア(2.7%)、イギリス(2.7%)、タイ(2.0%)、カナダ(2.0%)、シンガポール(1.8%)、フランス(1.6%)、ドイツ(1.5%)の順。

 国別では約3割を占める韓国が圧倒しているが、言語別では、台湾・中国・香港・シンガポールを合わせてみると、中国語圏が34.9%で最大になる。恐るべし、チャイナパワーだ。

 これらの国々で注目されるのは、上海、広州、北京などといった沿岸部の発展が目覚しい中国。中国人の訪日目的の第一は買物であり、銀座や新宿の百貨店、秋葉原の家電量販で、気前よく商品を買っていくのは、リッチな中国人が目立つという。

 それは何も高級ブランドの洋服や貴金属ばかりでなく、粉ミルクのような食品にまで及んでいる。食の安全が疑われる中国の商品より、品質が高くて信頼できる日本の商品がほしいというのが、中国人富裕層の本音なのだ。成田空港に近い「イオンモール成田」では、日本出国直前に日用品を買いあさる中国人が上得意になっているらしい。

 さて、海外からの旅行者が訪問する2大都市は東京、大阪だ。外国人はいったいどういうレストランを訪問しているのか。調査結果からは、日本人とは異なる好みが明らかになってきた。


「光麺」の英語、中国語、韓国語に対応したメニュー。

全文(有料会員様専用)の見出し
欧米人にとって居酒屋は飲食版ディズニーランドだ
一軒家の看板もない居酒屋なのに欧米人が詰めかける
中国人の個人旅行者向けの「銀聯カード」が急拡大
中国人に一番人気の日本食はラーメンとかに料理だ
多言語メニュー作成で外国人の利便を図るのも必要
居酒屋に寿司やお好み焼を食べに来る中国人観光客
(写真全30点)

【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2008年10月23日執筆

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