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フードリンクレポート


横浜開港150周年、東京のアイデアで“飲食の維新”が進む!

2009.7.22
横浜都心部の飲食は地元意識が強く、これまで排他的なムードが支配してきた。しかし今年開港150周年を迎えたのを機に、東京で活躍する飲食企業が堰を切ったように続々と進出。横浜の街を変えつつある。横浜が東京型飲食によっていかに“維新”を進めつつあるか。飲食における“第2の開港”をレポートしてみた。


横浜マリンタワー

横浜マリンタワーに勝負をかけたゼットンの狙い

 今年5月23日にリニューアルオープンした「横浜マリンタワー」。このリニューアルのプランニングに中心的な役割を果たし、運営にあたっているのが、ゼットンである。

 同社は発祥地の名古屋で「名古屋TV塔」、「徳川園」、「ランの館」、東京・日本橋で「三井記念美術館」のレストランを運営するなど、公共的施設でのレストランを積極的に手掛けてきた。しかし、施設全体を運営するのは初のチャレンジだ。

「横浜マリンタワー」は横浜開港100周年を記念して建設された灯台で、「氷川丸」とともに横浜のシンボルであったが、顧客減と老朽化で、運営会社だった氷川丸マリンタワーが2006年12月に、いったん営業を終了していた。

 その後、横浜市が再生に乗り出し総事業費31億円で改修。ゼットンが地元の不動産会社リストを代表に、横浜エフエム放送、ティケイスクエアとの4社連合を組んで事業計画のコンペを勝抜いて、一括で運営することになった。灯台としての役割は終えて、外観は紅白からシックなシルバーに一新された。

 地元に顔がきくリスト、地元メディアの横浜エフエム放送を巻き込んだのが大きく、高さ91メートルの29階・30階の展望台(大人750円、中高生500円、小学生250円、幼児200円、3歳未満無料)の入場者数は、オープン1ヶ月で6万人に達したという。ティケイスクエアはデザインを担当した。

 リニューアル前は年間入場者数が最盛期の4分の1近くの27万人まで落ち込んでいたので、好調な再出発と言えるだろう。

 レストランは1階にカフェ&ダイニング「ザ バンド」、バー「ミズマチ バー」、4階に「タワー レストラン ヨコハマ」が入る。

「タワー レストラン ヨコハマ」は日本における洋食発祥の地、横浜らしくフレンチとイタリアンをミックスしたような、コンチネンタル料理を提供。メインはオーストラリア産牛肉を使った、ローストビーフだ。ワゴンで席まで運んできて、シェフが顧客の目の前でカットする。


「タワー レストラン ヨコハマ」 テラス席。
<続く>

全文(有料会員様専用)の見出し
ゼットンとダイヤモンドダイニング、注目のコラボ
ハマボールの飲食はカラオケパセラ、叙々苑が主導
稲本=神谷ラインで横浜モアーズレストラン街再生
鶴屋町のダイニングを活性化している東京の面々
(写真35点、約8千7百文字)

【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2009年7月17日執筆

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