RSSフィード

フードリンクレポート


ライブバーからカレーまで、秋葉原の飲食が試練を乗り越え進化!

2009.8.12
忌まわしい7人が死亡、10人が負傷した「秋葉原通り魔事件」から1年。歩行者天国が休止され、秋葉原発のメイドブームも終息した。しかし観光客が半減し、メイド喫茶が苦境に立つ中、アイドルや若い男性に強い秋葉原らしい個性を持った飲食が、同時多発的に勃興しつつある。それらは「アキバフード」あるいは「アキバメシ」という、新しいカテゴリーを形成しつつある。


屋台店で1000食売る「スターケバブ」。ビーフケバブプレート 650円。

アキバからアイドルを育てるライブとバーの複合店が盛況

 秋葉原の萌え文化のあり方として、新しい方向性を打ち出したのが、ライブ&バー「ディアステージ」である。

 この店の特徴はアイドルを目指す“ディアガール”と呼ぶ女性キャストが、歌や踊りのライブを開催するとともに、バーの店員として接客を行うというもの。ライブハウスとダイニングバーが合体したような、独創的な新業態店である。


「ディアステージ」外観

 創業は2007年12月、「ヨドバシAkiba」の北側に1号店を出店。現在はその店は営業を終えて、08年9月にオープンした中央通りの東側、PCソフトやパーツショップ、メイド喫茶などが軒を連ねる、電気街の裏通りのDEMPAビルというビルで営業している。

 これまで、メイド喫茶の店員がライブ活動を行った例はあったが、あくまでメイド服を着たメイドの活動の一環であった。また、秋葉原を拠点に劇場ライブを行い「会いに行けるアイドル」をコンセプトとした「AKB48」もあったが、彼女らがお店で接客するわけではなかった。

 顧客との距離の近いアイドルという点では、「ディアステージ」のディアガールは際立っている。

 1階がライブハウスとスタンディングバー、2階が明るい雰囲気のカフェ・バー、3階がシックなカウンター中心のダイニングバーというフロアー構成。


1階ステージのライブ風景。

 1階のライブは毎日3ステージが基本で、オリジナル、アニメソング、ヒットソングなどが歌われ、1本のステージの時間は約30分。2階と3階のモニターに中継される。また、階を自由に行き来でき、2階・3階で飲食していて、ライブが始まれば1階に下りても良い。

 混雑時を除き、入替制を取っていないのでゆっくり過ごせる。
 
 席数は、1階は立ち見で80人まで入り、2階は35席、3階は25席。平日・休日を問わず1日に150〜200人が入場する。元々はディアガールを応援する常連が支えている店という印象が強かったが、最近では知名度が上がり、観光客やメディアで知ったライトファン層の来店が増えている。
<続く>

全文(有料会員様専用)の見出し
日替わり衣装と毎日が個人撮影会で差別化したメイド喫茶も
セクシー衣装の女性スタッフが接客、新感覚の肉料理居酒屋
屋台で1日1000食売る、トルコ人起業家のスターケバブ
マンモス1kgカレー、アキバの新名物としてヒットなるか
アイドルと若い男性をキーワードに「アキバフード」が成長

(写真38点、約8千2百文字)

【取材・執筆】 長浜 淳之介(ながはま じゅんのすけ) 2009年7月24日執筆

Copyright(C) FOODRINK CO.,LTD All Rights Reserved

Page Top